2019-01-01から1年間の記事一覧
我をわすれ、我にかえる。 我がつくられ、我がこわれていく。 子供時代に何かに熱中し、夢中になって、我を忘れた経験のどれだけをはっきり憶えているだろうか。そんなことを晦日にふと思い始めると、「私が我をわすれて遊んでいたことをどうして私が想い出…
ボケの開花時期は、11月下旬から4月中旬までで、11月頃から咲き出す花は春に開花するものと区別するために「寒木瓜」と呼ばれることがある(画像)。春の花に比べると、花の数はずっと少ない。 ボケは、庭木や盆栽、生け垣、切り花として観賞され、200を超え…
量子力学とはどんな物理学なのか。簡単には、どのように物事がうまく働き、世界が成り立っているかを説明する物理学。物事が存在し、うまく働いていることの説明は、物質を構成する粒子の本性と、それらが相互作用する力について理解することにあり、量子力…
キダチチョウセンアサガオ属はナス科の属の一つ。園芸名でエンジェルストランペット、エンジェルトランペットと呼ばれることが多い。春から秋にかけて花をつけるが、12月にも結構咲いている(画像)。花色も白、ピンク、橙色、黄色と様々である。つぼみには…
世界中から73万人もの参加者が集まる、世界最大級の同人イベント「コミックマーケット(コミケ)」が始まった。アニメやゲームなどを中心に同人活動を行っている人たちが一堂に会する。毎年夏と冬の二回行われるが、2019年の冬のコミケ(C97)は12月28日(土…
昭和、平成とアロエを見かける機会が多かった。最近は確かに少なくなったが、それでも花が咲き出す今頃はあちこちでアロエの存在を確認できる。むろんアロエを原料にした健康食品は今でも結構な数が出回っている。 アロエはアロエ属の植物の総称で、現在まで…
自然災害の最後に「親父」が来ていて、親父の怖さは地震、雷、火事に匹敵するというのが普通の解釈だが、おやじは、オオヤマジ(大きい風=台風)、あるいはヤマジ(山嵐=台風)がなまったという説もある。すると、「地震・雷・火事・台風」ということにな…
オオハンゴンソウ、アラゲハンゴンソウと同様、明治から大正期に渡来した北アメリカ原産の帰化植物。名前は根元の葉が3裂することから。観賞用に栽培されたが、今は逸出して帰化している。いもり池周辺で見られるオオハンゴンソウは特定外来生物に指定されて…
北国街道の新井宿(あらいしゅく)は河川交通の要衝として早くから開かれていました。宿場は上町(かんまち)、中町(なかまち)、下町(しもまち)で構成され、役人が住む宿場の中心は中町にありました。現在も続く新井の朝市は、宿場に対する保護政策の一…
ハボタン(葉牡丹)は、アブラナ科アブラナ属の多年草。名前の由来は、葉を牡丹の花に見立てたもの。貝原益軒も本で紹介しているらしく、オランダから輸入されたもので、当初は「牡丹菜(ぼたんな)」と呼ばれていた。 さらに、花キャベツとも呼ばれたが、最…
寒空の中、バラの花とバラのつぼみが見える。大抵の花はつぼみ自体が注目されることはまずないのだが、バラはつぼみも主役になり得る。だから、「バラのつぼみ」という語彙には色んな意味が込められている筈だと誰もが想像するのだが、そんな一つが映画『市…
昨日はクリスマス。不心得者と思われても仕方ないが、築地教会のミサへ。今でも「市場」という言葉が築地と一緒に浮かぶが、明治2年明石町一帯は外国人居留地で、教会、学校が多かった。東京で最初のカトリック教会として築地教会の献堂式が行われ、明治10年…
カンツバキ(寒椿、Camellia sasanqua Shishigashira)は日本固有種で、ツバキ科ツバキ属の常緑中低木。冬の代表的な花木であるカンツバキは日本に自生するツバキ(椿)とサザンカ(山茶花)の交雑で、「シシガシラ(獅子頭)」という品種。その後、関東では…
越後には詩人が多く、優れた詩歌が生まれてきた。実際、会津八一も相馬御風も、そして西脇順三郎も越後生まれの詩人。越後出身だからと言って、その文学が越後的、越後風などと言うことはない。彼らが求めた詩や歌の精神は人間の生存や自然の姿に根ざした普…
今日はクリスマスイブで、モミの木やヒイラギが浮かんでくる。さて、そのヒイラギだが…タイトルのどれも同じで、中国原産。日本ではクリスマスホーリーとして流通。本来はセイヨウヒイラギがクリスマスホーリーだが…日本の柊(ヒイラギ)はモクセイ科でキン…
一年のうちで最も昼が短く、夜が長い日が冬至で、それが昨日だった。冬至は英語で「the winter solstice」。また、冬の中間なので、「midwinter」とも言う。もっと記述的に「the shortest day of the year」でも、冬至だとわかる。南半球のオーストラリア、…
関数fが線形であるとは、つまるところ、fが直線であること。この表現を別の風に言えば、次の二つの式を満たす関数(写像)fを線形であるという。 重ね合わせ:f(a+b)=f(a)+f(b) 比例:f(ca)=cf(a) その要素の定数倍と加法で特徴づけられる数式、つまり一次式…
イヌリンゴ(犬林檎)は、バラ科リンゴ属の落葉高木で、別名ヒメリンゴ。イヌリンゴとエゾノコリンゴ(蝦夷の小林檎)の雑種がヒメリンゴという説もある。 4月から6月にかけて咲く花は、できはじめは薄いピンク色で、満開時には白になる。花の大きさは、3.5-…
コトネアスターは、寒さに強く、また果実や紅葉が美しく、小型の種類があるために、公園や庭の樹としてよく栽培されている。ここでも登場したピラカンサによく似ているが、コトネアスターの葉には鋸歯がなく、枝には棘がとげがない。 コトネアスターの仲間は…
雪解けの水音が四方に轟き渡り、それがあたかも地震の如しということから「地震滝」と呼ばれ、「地震」と書いて「なゐ」と呼ばれていたことから「苗名(なえな)」に変わり、今では「苗名滝」と呼ばれ、日本の滝百選に選ばれています。文化10(1813)年の春にその滝に…
サザンカ(山茶花)は、ツバキ科ツバキ属の常緑広葉樹。童謡『たきび』の歌詞に登場することでよく知られている。そのせいではないだろうが、周囲にはサザンカの園芸種があちこちでうるさい程に咲き出している。多くは赤い花で、余りに多いと興ざめ感は否め…
トベラ(扉)はトベラ科トベラ属の常緑低木で、湾岸地域ではどこにでもあるとてもポピュラーな脇役です。トベラの漢字からわかるように、名前は「扉(とびら)」に由来します。トベラの枝や葉には臭い独特な臭いがあり、節分の時にオニ除けとして扉に挟む風…
私たちは世界の中で行動しています。その世界は因果的な連関をもつ出来事や状態の集まりです。行動もまた出来事の一つですから、世界の因果連関の中に組み込まれています。このような因果の鎖の一部分を取り出してみると、次のような一連の系列が見えてきま…
ハマヒサカキ(浜姫榊)は、ヒサカキ属の常緑小高木で、湾岸地域では街路樹や生垣としてよく使われている。今その花が咲いている(画像)。海岸近くに多く、同属のヒサカキより葉がまるく、分厚く、光沢があり、乾燥などに強い。ハマヒサカキという名前も海…
<人の事情> (1)ハス ハスは今では高田公園のスターであり、2019年には7月20日(土)から8月25日(日)の間、『第40回上越蓮まつり』が開かれた。高田公園の外堀のほとんどを埋め尽くす「東洋一」といわれる蓮の観察会、週末の「蓮まつり物産展」、「はす…
バラ科とトキワサンザシ属のものは一般にピラカンサと呼ばれ、その和名の一つがトキワサンザシ(Pyracantha coccinea)で、東ヨーロッパから西アジアにかけて分布する常緑低木。1629年にヨーロッパに紹介され、日本には明治中頃に渡来した。高さ数mにもなり…
一説によればブッダの死は紀元前380年。そこから部派仏教が成立するまでの歴史をスケッチしてみよう。ブッダが亡くなると、団結していた仏教教団はアショーカ王(B.C. 268~B.C.232)の時代に保守派と進歩派に分裂。その理由は、時代と共にブッダの頃の戒律…
花の形からマメ科の木だとわかるのだが、なかなか名前がわからなかったのがこのアンデスノオトメ(アンデスの乙女)という別名をもつハナセンナ。ブラジル、アルゼンチン原産の常緑低木。昭和初期に渡来し、暖地で観賞用に植えられた。 「…センナ」と呼ばれ…
科学では異端が普通であり、それによって新しい正統が生まれ、常に知識が更新されることが健全だと思われている。それに対して、宗教では正統と異端の間には大きな隔たりがあり、単なる多数派、少数派の違いではないと信じられている。とはいえ、宗教での正…
花の少ないこの時期に見事な黄色の花をつけているマホニアは、かつてヒイラギナンテン属に分類されていた外来の常緑低木およびその園芸種の総称だが、主に台湾原産のマホニア・ヤポニカ(Mahonia japonica、和名ヒイラギナンテン(柊南天))とマホニア・ロ…