サザンカ(山茶花)は、ツバキ科ツバキ属の常緑広葉樹。童謡『たきび』の歌詞に登場することでよく知られている。そのせいではないだろうが、周囲にはサザンカの園芸種があちこちでうるさい程に咲き出している。多くは赤い花で、余りに多いと興ざめ感は否めない。
実はサザンカは日本の固有種で、四国、九州、沖縄などの暖かい地域に自生し、その花は白い。サザンカには多くの園芸品種があり、花の時期や花形などで三つの群に分かれる。サザンカから作出された園芸品種群のほか、現在サザンカの園芸品種とされているカンツバキを中心に作出された品種群、ツバキとサザンカの交雑種のハルサザンカから作出された品種群を合わせて、三つの園芸品種群として扱われている。
サザンカとツバキの大きな違いは、花の散り方。サザンカは一枚一花びらを落していくが、ツバキは花が丸ごと根元から落ちる。