2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧
ハゴロモジャスミンはモクセイ科ソケイ属の半常緑性の蔓性の低木。開花時期は4〜5月で、今湾岸地域ではあちこちでピンク色の蕾と白い花を見ることができます。花には強く甘い香りがあり、蔓を絡ませながらその香りを漂わせています。 ハゴロモジャスミンはジ…
スズラン(鈴蘭)はスズラン亜科スズラン属の多年草植物。学名のConvallariaはラテン語の谷(Convallis)に由来。「君影草(きみかげそう)」、「谷間の姫百合(たにまのひめゆり)」が別名。「ラン」とついていても、ラン科ではなくキジカクシ科(旧科名ユ…
アヤメ科のスイセンアヤメ(水仙文目、Sparaxis tricolor)の別名はスパラキシス。よく植えられているのは、花が白色で中央が黄色のSparaxis tricolor'Alba Maxima'という品種(画像)。スパラキシスはフリージアに少し似ていて、フリージアと同じように南ア…
クレマチスはキンポウゲ科の蔓性の植物で、既に何度も記してきました。大きな花を咲かせるのが特徴で、独特の雰囲気を持っており、品種によって様々に異なる花姿を楽しむことができます。 カザグルマは日本固有種、テッセンは中国、クレマチスはヨーロッパと…
日本のだまし絵、トリックアートの第一人者だったのが福田繁雄。福田は「日本のエッシャー」と呼ばれ、2009年に亡くなっている。ユニバーサル・デザインを標榜する福田の海外での活動は目覚ましかった。国内でも81~86年に東京藝術大学デザイン科助教授を始…
ヒメウツギ(姫卯木、姫空木)は初夏の花ということになっているが、既に咲き出していて、4月末は今では既に初夏である。ヒメウツギはアジサイ科ウツギ属の落葉低木で、匍匐性のウツギの仲間。綺麗な白い花が咲くので、庭木として使われる。伸びた茎の先に花…
オオベニウツギ(大紅空木)はスイカズラ科タニウツギ属の落葉低木。同じ属のタニウツギは北海道、本州に自生しますが、オオベニウツギは中国原産。高さは3メートルほどまでで、その雰囲気は日本原産のタニウツギに似ています。花色は白から赤紫まで様々で、…
空き地や緑道公園は新緑の真っただ中だが、そんな中に枯れたとしか思えない異形の姿があちこちに見えています。奇妙な自己主張にも思えるのですが、枯れているように見えるのは葉緑素がないからです。そして、葉緑素がなくてもよい理由は他の植物に寄生して…
新緑のクスノキは私に生命の輝きと老いの哀れさを穏やかに教え込むかのようだ。 新緑を 吸込んでいる 青い空 青空の 中若緑 伸びていく 青空と 新緑だけで こと足りる 容赦なく 老いの身襲う 青緑 青空に 緑広がり 老いを知る 老いの身に 緑と青が つき刺さる
ヒメナガカメムシ(姫長亀虫)はナガカメムシの仲間で、とても小さい。老眼の私にはよく見えず、ハエなのかカメムシなのか判然としません。ヒメナガカメムシはマダラナガカメムシ科ですから、カメムシで、体長は5mmほど。全体が灰淡褐色で、一見ハエの仲間の…
オオツルボ(大蔓穂)はツルボ属の多年草で、湾岸地域には意外に多く、野生化してあちこちで花をつけている。オオツルボの渡来は明治時代で、原産が地中海沿岸の多年草で、花茎が直立し、高さが20~40cmにもなる。丈夫な花茎を伸ばし、先端に50個以上の星形…
ムラサキサギゴケ(紫鷺苔)はハエドクソウ科の多年草。別名がサギゴケ(鷺苔)。花が紫色で、形がサギ(鷺)に似ていることから命名されました。白い花のシロバナサギゴケはムラサキサギゴケの白花品種です。花色が紫ではないので、白いサギゴケという訳で…
湾岸地域の空き地は減ったが、緑地が整備されたためか、歩いているとよく遭遇するのがニホンカナヘビ。その度に子供の頃にヘビやトカゲと出会ったときの気持ちが蘇ってくる。子供の頃はトカゲよりヘビの方がずっと出会う機会が多かったのだが、流石にここで…
ナミアゲハは日本のチョウの代表格で、街中でも見ることができるアゲハチョウです。ナミアゲハの外見はキアゲハに似ていますが、ナミアゲハは翅の根元まで黄白色の線が入り、全体的に黒い部分が太くなっています。オスは全体に黒色ですが、メスは後翅に赤色…
園芸ではシモツケ ホワイトゴールドと呼ばれているバラ科シモツケ属の落葉低木がアイズシモツケ(Spiraea japonica‘White Gold’)。黄色の葉が印象的なアイズシモツケ(会津下野)は日本では北海道を始め、本州から九州にかけての地域に生息しています。 湾…
学名がKnautia arvensisで、ブルーライラックとも呼ばれています。クナウティア・アルベンシスの「クナウティア」は17世紀のドイツの植物学者クナウトの名前に由来します。ゆらゆらと揺れる姿が美しく、自然の造形力に驚かされる花姿で、つい見惚れてしまい…
サクラの花が散ると、ツツジの花が咲き出し、今が満開である。公園や歩道には赤や白のツツジの花が咲き誇っている。それにしても、ツツジだらけの歩道は私には異様な風景に思えるのである。子供の頃、故郷で今のような光景を見たことがなかった。 東京のツツ…
フウロウソウ科のローズゼラニウム(和名は「ニオイテンジクアオイ」)はセンテッドゼラニウム(匂いゼラニウム)の中でも最もポピュラーな品種。ピンクの花で、バラの香りがあります。花は日当たりがよければ春から秋まで良く咲き、環境が合う場所では冬も…
イギリスでは、クレマチスは「つる植物の女王」として親しまれています。クレマチスはセンニンソウ属に属している花の総称の一つで、多彩な植物が含まれています。 今のクレマチスはテッセンやカザグルマが原型になっています。中国原産のテッセンは白い花び…
今朝カラフトヒヨクソウについて記したのですが、画像は鮮明でないだけでなく、クワガタソウ属の仲間たちとの区別をしにくいものでした。そこで、カラフトヒヨクソウの画像を二つ追加しておきます。今朝述べたカラフトヒヨクソウの特徴が補足の画像を通じて…
モチツツジ 「ハナグルマ」(黐躑躅「花車」、Rhododendron macrosepalum cv. Hanaguruma)は日本固有種でツツジ科ツツジ属の低木モチツツジ(Rhododendron macrosepalum)の園芸品種です。花車は江戸時代から栽培されている古典的な品種で、花色は明るい紫…
タイトルは七七七五の都々逸の形式で、立っても座っても、また歩いても、姿が艶やかで魅力的な女性を花に譬えたもの。百合はまだだが、芍薬や牡丹が咲き始めている。 ボタンによく似ているのがダリアで、メキシコの国花。ダリアは花の形がボタンに似ているた…
カラフトヒヨクソウ(Veronica chamaedrys、ゴマノハグサ科クワガタソウ属)を見れば、私を含め、大抵の人はオオイヌノフグリだと思うに違いない。鮮やかな青い色の花が咲き、群生していると、誰もがつい見惚れてしまうのではないか。花はオオイヌノフグリよ…
アヤメ科のグラジオラスの別名は「唐菖蒲(とうしょうぶ)」。それをヒントに植物図鑑のアプリを検索し、以下のような順に植物名の特定が進行していったのが昨年の今頃だった。今話題の生成AIで名前が不明の対象をどのように検索し、特定するのか、格好の例…
トウダイグサ科は約300属7500種以上を含む巨大な科です。特に、トウダイグサ(ユーフォルビア)属 (Euphorbia) が多く、何と1500種を越えます(科や属が多いことの意味はいずれじっくり考えてみたいと思っています)。 トウダイグサ属の花は雌雄異花で、特…
ローズマリーかと思って近づくと、何か違うというのがウエストリンギア。ウエストリンギアはオーストラリア原産のシソ科ウエストリンギア属の半耐寒性常緑低木で、当初日本では「オーストラリアン ローズマリー」という名前で流通が始まったようです。でも、…
「ダンゴムシ」と言う名前は随分久し振りに聞いた気がする。復習すれば、「ムシ」という名前がついていても、昆虫ではなく、ワラジムシ目で甲殻類に属する生きもの。ダンゴムシはヨーロッパからやってきた外来種で、明治以降に日本に入ってきた。ダンゴムシ…
アヤメ科のイリス・アルビカンス(Iris albicans)はサウジアラビア~イエメン原産の多年草です。英語名のCemetery Irisは墓地に植えられてきたことに由来します。イリス・アルビカンスは最も古くから栽培されてきたアヤメ属の植物であると言われています。…
「ベニカナメモチ」は総称で、カナメモチの中でも紅色が強い個体を特にベニカナメモチと呼ぶようです。湾岸地域でよく見るレッドロビンはカナメモチとオオカナメモチの交配による品種です。カナメモチの中でも特に新芽が赤く美しいものを指しているようなの…
タブノキは北海道、青森、岩手を除いて全国に分布するクスノキ科の常緑樹。暖地の海岸沿いに多いが、公園や庭園に植栽されることもおおく、湾岸地域ではとてもポピュラーな樹木。また、日本書紀に登場するほど神事との関連が深く、「霊(たま)が宿る木」を…