2021-08-01から1ヶ月間の記事一覧

曹洞宗と浄土真宗の分裂

キリスト教のカトリックとプロテスタントの分裂は有名ですが、日本仏教にも多くの分裂がありました。中でも有名なのが浄土真宗で、東本願寺を本山とする真宗大谷派と西本願寺を本山とする本願寺派に分かれましたが、妙高市にも二派の寺院が共存しています。…

ネムノキの花

ネムノキは樹高8mほどに育つ落葉高木です。夏には羽状複葉を広げて心地よい緑陰をつくります。葉は夕方になると閉じ、その姿が眠りにつくように見えるところからネムノキの名前がつきました。開花時期は、6月から7月末ごろまでですが、8月も終わりだというの…

キツネノマゴの花

キツネノマゴ(狐の孫)の花を見つけて一瞬爽やかな気分になるのだが、老眼の焦点を絞ることができず、悲しい気分も襲ってくる。暑さの中で涼しげなキツネノマゴは道端に生える自生種(雑草)。 小さな花と低い背丈で目立たないが、その名前が面白い。花の根…

「第一義」雑感

中村不折の作品に「郭然無聖」(1914、東京国立近代美術館蔵)があります(画像)。中村は画家であり、書家でもありました。「新宿 中村屋」の文字は今でも多くの人に親しまれていますが、この文字を書いたのが同姓の中村です。とはいえ、中村と新宿の中村屋…

ウバメガシ(姥目樫)のドングリ

ドングリと言えば、クリ(栗)ですが、既に8月18日にマテバシイのドングリを紹介しました。その形は砲弾型でした(画像)。それより小型なのがウバメガシのドングリです。ウバメガシはブナ科コナラ属の常緑広葉樹。4~5月には他のカシ類と同じように花が咲き…

キントラノオの花

キントラノオ(金虎の尾)は、メキシコ原産のキントラノオ科キントラノオ属の高さが2mほどになる常緑低木で、花の時期は夏から秋で、次から次へと花を咲かせます。熱帯から亜熱帯に分布するので寒さにはやや弱いですが、花の少ない今の時期に満開になるとな…

タマスダレの花

タマスダレ(玉簾)はヒガンバナ科タマスダレ属の球根草です。玉簾という和名は、白い小さな花を「玉」に、葉が集まっている様子を「簾」に例えたことに由来します。南米が原産で、日本には明治時代初期に渡来。日本の風土にも良く適応し、湾岸地域でも半野…

パンパスグラスの花

秋はススキが似合うのですが、ススキだけでなくパンパスグラスも花をつけ始めました。暑くても秋の到来を予感させます。 パンパスグラスは雌雄異株で、雌株の花穂は大きく、長い毛があります。シロガネヨシとも呼ばれ、イネ科シロガネヨシ属の多年生植物です…

ブラキカムの花

ブラキカムは、オーストラリア、ニュージーランドなどに60~70種が分布する半耐寒性の一年草、または多年草で、それが園芸種として品種改良され、多年草タイプの品種が多く出回っています。学名からブラキスコメと呼ぶのが正しいのでしょうが、ブラキカムと…

オオハンゴンソウの仲間

オオハンゴンソウといえば、池の平や笹ヶ峰では嫌われものの外来種です。その仲間の園芸種がルドベキア・タカオで、北アメリカ原産のキク科オオハンゴンソウ属の二年草、または短命な多年草です。別名はミツバオオハンゴンソウ(三つ葉大反魂草)、オオミツバ…

旺盛なキカラスウリ

散歩中に大きな木にいくつも実がついたかのような姿を見てビックリ仰天。驚きながらも、よく見れば、キカラスウリがその木に絡みつき、枝から伸びた茎にその実がついていたのだ。なんとも旺盛な生き様にすっかり度肝を抜かれてしまった(画像)。 湾岸地域は…

クサギカメムシ

昼過ぎに陽が陰ったので、散歩に出たのだが、桜並木ではセミの大合唱。ほぼどのサクラの幹にはアブラゼミが複数見つかる。北アメリカでの「17年周期ゼミ」の大発生のニュースを思い出しながら、セミの声の洪水の中で目に入ったのがクサギカメムシ。こちらは…

サルスベリの花から…

サルスベリの花は円錐花序の集合花で、萼片は筒状で6裂し、縮れている花びらは6枚、雄しべは多数あり、長く伸びるのは外側の6本、雌しべが1本(花びらや雄しべが7枚、7本のものもある)。なお、花の中央にあるたくさんの雄しべの黄色い葯と花粉は昆虫を呼び…

ヤマノイモの花

歩道の植込みの中に見つけたのが小さな白い花。蔓のような雑草だと思いながら、調べると自然薯(じねんじょ)とも呼ばれるヤマノイモのようである。ヤマノイモ科の多年草で、真っ白い球のような花はほとんど開かないようで、画像はそれをはっきり示している…

ヌルデハイボケフシ

子供の頃あちこちにヌルデが自生していて、祖父母からはかぶれるから触らないように注意されていました。子供の私はウルシそのものだと思い込んで、触らないようにしていたのですが、それがウルシではなく、ヌルデだと知るのは大人になって暫くしてからでし…

有恒学舎と会津八一

上越市板倉区にある県立有恒高等学校の前身は私立有恒学舎で、明治29年当時29歳の増村朴斎が私財を投じて創立しました。かつては「西の松下村塾、東の有恒学舎」と呼ばれました。朴斎の教えは現在の有恒高校にも受け継がれています。有恒学舎創立の時に、元…

マテバシイのドングリ

マテバシイ(馬刀葉椎、全手葉椎)はブナ科の常緑広葉樹。かつて薪や炭を作るために植栽されたものが野生化し、現在では関東から沖縄まで広範囲に見られる。別名を「薩摩椎(サツマジイ)」。防風、防火など実用的な理由から工場や寺社、学校などに植栽され…

江戸時代後半の米沢藩と高田藩

江戸時代の前半の越後高田は藩主が次々と変わり、直轄統治もなされ、安定しなかった。一方、米沢藩上杉家も外様大名として石高を減らされ、苦境に追いやられていた。そこに登場し、藩の窮状を救ったのが米沢では上杉鷹山(1751‐1822)、高田では榊原政令(ま…

サンタンカの花

サンタンカはアカネ科の低木。赤い花を多数まとめてつけ、とても美しい。マレーシアやインドネシアなどの熱帯に自生する。沖縄には江戸中期に移入され、沖縄と九州の一部では野生化している。 濃緑の葉と鮮やかな赤やオレンジの小花の取り合わせが熱帯の花木…

九頭龍大神と出雲

出雲系の斐太神社と違って、関山神社や戸隠神社は山岳信仰(修験道)を中心に神仏習合の神社としての性格を持っています。かつてはそれぞれ妙高山雲上寺宝蔵院、戸隠山顕光寺と呼ばれていました。戸隠神社は遠い神世の昔、「天の岩戸」が飛来した戸隠山を中…

ヤブツバキの実

歩道の植栽、街路樹としてよく使われるのがヤブツバキ。ヤブツバキは冬に花をつけるのだが、見ると若い実がたくさんついている。この実の中に椿油の種があると思うと妙な気持になる。 ヤブツバキは太平洋側に分布し、日本海側には亜種のユキツバキが分布する…

トレニアとアメリカン・ブルーの花

季節外れの大梅雨が西日本中心に出現し、あちこちで大雨となっている。多くの川の氾濫に異常気象とノアの方舟を重ね合わせて考える人がいるだろう。あるいは、終末、末法の世を感じる人もいるだろう。そんな荒れ狂う気象の中で小さな花は私たちに安堵の気持…

アオツヅラフジの花と実

私が歩道の植え込みに蔓延っていたアオツヅラフジ(青葛藤)を見たのは2年前のことだった。そのアオツヅラフジが今年も花をつけている。最初はヘクソカズラ(屁糞葛)と思っていたのだが、近づいてよく見れば花が違い、実までついていた。調べてわかったのが…

上杉謙信と米沢藩上杉家

儒教の「義」は、私欲にとらわれず、行うべきことを実行することを意味していて、利による行動と対比されます。つまり、私利私欲で行動するのではなく、正義のために行動することです。 米沢藩上杉家の祖である謙信は越後守護代長尾為景の二男として生まれ、…

ヤブガラシ(藪枯らし)の花

ヤブガラシはビンボウカズラ(貧乏葛)とも呼ばれ、いずれの名前からしても強烈な繁殖力が想像できる。私が住む湾岸地域でもあちこちで蔓延っている。そのヤブガラシが今花盛り。花は散房状の集散花序と呼ばれ、主軸の先端に花がつき、下から横枝が出て、そ…

ノカンゾウの花

ヘメロカリスはユリ科の多年草で、ニッコウキスゲ、ノカンゾウ、ヤブカンゾウ、ユウスゲなどがこの仲間の野性種として知られています。ヘメロカリスという聞き慣れない名前は品種改良された園芸品種を指しています。「ヘメロカリス」はギリシャ語で「一日の…

シマトネリコの実

シマトネリコは熱帯や亜熱帯の山間に自生するモクセイ科の常緑樹で、タイワンシオジが別名。明るい緑色の小さな葉が落葉樹のように見え、「庭で育てる観葉植物」とも呼ばれ、近年人気の高い庭木で、湾岸地域の公園や歩道でもよく見かける。日本で植栽される…

三者三葉

夏は昆虫が多い。気候変動が叫ばれていても、セミが鳴き、トンボが舞っている。 「コガネムシ」の名前の通り、金属光沢をもつ美しい甲虫コガネムシは実は害虫。丸い体つきのコガネムシに対して、カナブンは全体的に角ばり、スリムな形状の益虫。カナブンの体…

国別獲得メダルランキング

オリンピックではいつも国別の獲得メダルランキングが新聞紙上だけでなく、あちこちで取り上げられてきました。私も子供の頃から日本のメダル獲得数が少ないことに何度もがっかりしたことを憶えています。今回のオリンピックでは連日のメダル奪取で、確認す…

日本の仏教:最澄、空海から法然、親鸞へ

日本への仏教伝来は6世紀。新羅に対抗しようと百済の聖明王は日本の援軍派遣を願い、当時最先端の「仏像、経典」を日本に贈りました。仏教受け入れに賛成の蘇我氏、反対の物部氏が争い、蘇我氏が勝ちます。そして、仏教を本格的に研究し、政治に利用したのが…