2024-10-01から1ヶ月間の記事一覧

シュウメイギクとホソヒラタアブ

シュウメイギク(秋明菊)はキンポウゲ科の多年草で、湾岸地域でも公園でよく見かけます。日本で自生しているものは中国原産のようですが、地下茎でよく増えるので、群生している姿も見かけます。シュウメイギクは華奢な葉茎の先に白やピンクの可憐な花を幾…

秋のジョロウグモ

ジョロウグモの網は大きく、横糸が黄色いので、光が当たると金色に光って見え、その職人技の美しさが感じられます。ジョロウグモの網には小さな、目立たないオスと大きく鮮やかなメスが同居しているのをよく見かけます(画像)。メスが網を張り、獲物を捕ら…

ホトケノザの秋の花

ホトケノザの開花期は春なのですが、空き地など日当たりのよい場所では通年で花を咲かせます。ですから、10月末に花を見ても不思議ではないのですが、広範囲に咲いていて、少々不思議で、不安な気持ちにもなりました。 ホトケノザはシソ科の一年草で、薄紫色…

トレニアとクロウリハムシ

トレニアはツルウリクサ属の一年草、または多年草で、東南アジアからアフリカの広い地域に分布しています。トレニアの緑色の葉は鮮やかで、唇形をした花は初夏から晩秋までの長い間私たちを楽しませてくれます。 別名は「ハナウリクサ(花瓜草)」ですが、花…

秋のキタテハ

キタテハはキタキチョウと同じく、成虫で冬を越すチョウ。そのため、秋に出遭っても何もおかしくないのですが、その元気な姿につい見入ってしまいました。 オレンジ色の地に黒い斑点が特徴的なのがキタテハ。翅の輪郭はかなりギザギザしていて、翅の周縁部は…

大鹿庚申堂あるいは安宮神社の例大祭

「妙高市関山の原通地区で栽培された酒造好適米「越淡麗」を用い、仕込み水には大鹿庚申堂清水を使っています。」という説明に登場する大鹿の庚申堂は信州(現長野県筑北村)にある修那羅山安宮神社の分社で、そこから宮司が来られ、10月末に例大祭が行われ…

アコウの実

ガジュマルやアコウは沖縄を代表する木。気根を垂らすアコウは樹高20m程になるクワ科の半常緑高木で、西日本、九州、沖縄の沿海部に見られるイチジクの仲間。中国南部沿岸や東南アジアの各地にも分布し、樹齢数百年を超えるアコウがたくさんある。赤い小さ…

ノブドウの実の色

ノブドウ(野葡萄)の実は9~10月頃、青色から赤紫、時に白色など、様々な色に熟し、鳥に食べられることによって種子があちこちに散布されます。ブドウミタマバエやブドウトガリバチといった昆虫の幼虫が実の中にしばしば寄生することがあり、特にブドウミタ…

ダリアの「彩雲」とオシロイバナ

ダリアの園芸種「彩雲」は白地に紫の筋が絶妙なバランスで入り、姿も美しい。茎はかたく、花首も強く、つい見惚れてしまう。 ダリアの紫の筋の入った白い花は既述のオシロイバナの花柄を彷彿とさせる。一つの株から二色、そして、デザインが様々の色合いの花…

妙高とその周辺の神仏習合の歴史

(1)国分寺とエミシ 奈良時代を代表する元号が「天平(てんぴょう)」。この時代に唐の影響を強く受けた「天平文化」が開花しますが、天災、疫病の流行などが次々に起こり、決して平和で安泰な時代ではありませんでした。聖武天皇は、そのような厳しい状況…

十三仏と様々な習合

故人の冥福を祈っておこなわれるのが追善供養で、死者の苦しみを取り除くのが目的です。初七日や四十九日の法要は追善供養の典型例です。でも、「南無阿弥陀仏」を唱えれば極楽往生できるというのが浄土真宗ですから、そこには追善供養の考え方はありません…

コセンダングサの花

熱帯アメリカ原産のコセンダングサは世界の暖帯から熱帯にかけて広く分布する帰化植物。河原や空き地などに広く生育しています。頭花は筒状花のみで、通常舌状花はありません。「そう果」の先端には2~4本の逆棘のある芒があり、これが動物の毛などにから…

ハマスゲの花

カヤツリグサ科のハマスゲは浜辺などに生育しているところから名づけられました。でも、内陸部でも普通に生育しています。薬用には肥大した根茎(塊茎)を用います。その生薬名は「コウブシ(香附子)」。「芳香のある(地下茎に附属した)子根」という意味…

シマスズメノヒエの花

イネ科のシマスズメノヒエは南米原産の帰化植物で、世界中の暖地に広く帰化しています。道端や空き地など、あまり乾燥しない場所で見ることができます。花序の枝は茎に数本付き、葉や葉鞘、花茎などには毛がありません。花は6月から10月にかけて咲き、緑…

ユウゼンギクの花

キク科のユウゼンギク(友禅菊)は北アメリカが原産で、開花期は6月~11月。楚々とした野菊のような風情がありますが、明治時代に日本に渡来した帰化植物です。原野、空地、道端などに生えます。花を茎の先端に密に咲かせる姿が優美で、庭植えや切り花として…

オシロイバナの花色

メキシコ原産のオシロイバナ(白粉花、白粧花)は江戸時代初期に渡来。観賞用に栽培されましたが、今では広く野生化していて、湾岸地域でもあちこちで自由に咲いています。開花時期は6月末から10月末頃。熟した黒いタネをつぶすと、白粉(おしろい)のような…

マツバハルシャギクの黄色い花

キク科のマツバハルシャギク(松葉波斯菊、Helenium amarum)園芸品種で、その別名はマツバダンゴギク。ヘレニウム属は世界に約32種(自生は18)があり、北アメリカ、メキシコ、西インド諸島(キューバ)、中央アメリカ、南アメリカに分布する。ダンゴギクに花…

ミツバオオハンゴンソウの黄色い花

キク科のミツバオオハンゴンソウ(三葉大反魂草、Rudbeckia triloba)の園芸品種はルドベキアと呼ばれ、多くの園芸品種が作り出されています。ミツバオオハンゴンソウは北米からの帰化植物で、夏から冬にかけて黄色い舌状花と褐色の筒状花(花中央で円錐形に…

キクイモの黄色い花

秋の野原の黄色の花となれば、オミナエシやセイタカアワダチソウだろう。10月も末の今、まだ元気なのはセイタカアワダチソウとキクイモ(菊芋)。キクイモもまだ元気で、その黄色の花は印象的である。キクイモはキク科ヒマワリ属の多年草。そのためか、キク…

アンスリウムの花

サトイモはジャガイモと同じように茎が肥大し、塊茎(球茎)をつくります。種子はできず、種芋で繁殖します。サトイモの開花は非常に珍しく、何十年も花が咲かないことは珍しくありません。サトイモはマレー地方が原産地の熱帯の植物で、暑さや日照などの条…

マユミの薄紅色の実

ニシキギ科のマユミ(檀、真弓、檀弓)の別名はヤマニシキギ(山錦木)。マユミは山地に自生するニシキギ科の落葉樹。びっしり、きっちりしたニシキギに比べ、マユミはゆったり隙間があります。近くの植え込みのマユミが薄赤くなった実をつけています(画像…

様々なサルビアの花

シソ科のサルビア(来路花)には色んな種類があり、花も実に様々。既にメドウセージ、アメジストセージの花を記しましたが、これまで記してきたサルビアを簡単に振り返り、それらを列挙してみましょう。 Salvia splendensはヒゴロモソウ(緋衣草)と呼ばれる…

アメジストセージの花

既に記したメドウセージの仲間のアメジストセージ(Salvia leucantha)もシソ科の植物で、メキシカンセージ、メキシカンブッシュセージとも呼ばれ、学名をかな表記したサルビア・レウカンサも使われています。 アメジストセージはメキシコから中南米が原産で…

メドウセージの花

英名の「メドウセージ」はサルビア・プラテンシス(Salvia pratensis)を指すのですが、日本ではサルビア・ガラニチカ(Salvia guaranitica)がメドウセージと呼ばれ、流通名になっています。これは日本にサルビア・ガラニチカが輸入され始めた頃に流通業者…

米沢藩と高田藩、そして赤倉温泉

江戸時代の前半の越後高田は藩主が次々と変わり、直轄統治もなされ、落ち着きませんでした。一方、米沢藩上杉家も外様大名として石高を減らされ、苦境に追いやられていました。そこに登場し、藩の窮状を救ったのが米沢では上杉鷹山(ようざん、1751‐1822)、…

ふるさとと天心と蘭斎と…

1習合としての日本画 純粋な「日本画」はなく、混合や習合が日本画の特徴だというのは日本の歴史を知っている人にはほぼ自明のことです。明治期に洋画が発展するなかで生まれたのが「日本画」という言葉、概念です。多くは岩絵具や和紙、絵絹などの伝統的材…

ヒイラギモクセイの白い花

ヒイラギモクセイはギンモクセイとヒイラギの雑種で、湾岸地域でもよく植栽されています。ヒイラギモクセイの葉の形と大きさはキンモクセイから、葉の周りが棘になっているのはヒイラギから受け継いでいます。今年もキンモクセイにちょっと遅れて咲き始めま…

センニチコウの花

センニチコウ(千日紅、別名センニチソウ)の白い花を見ると、シロツメクサを連想するのは私だけではないだろう。シロツメグサは野草だが、センニチソウは園芸種と片付けたのではなんの味もなく、興醒めである。 そこで、センニチソウの花を調べてみると、花…

義の人とは?

24日の新潟日報は衆議院選挙の第5区の候補者二名に上杉謙信の「義の人」について質問しています。未だに上越地域での謙信の威厳を強く感じますが、質問が適切かどうかも気になるのです。 上杉謙信が林泉寺山門の扁額に書いた「第一義」は「最高の道理、基本…

ロボウガラシの花

アブラナ科のロボウガラシ(Diplotaxis tenuifolia)はヨーロッパ、西アジア原産。「ロボウガラシ(路傍枯らし)」はその名の通りで、路傍で見られる帰化種。同じアブラナ科の「ルッコラ」に似ていて、味もゴマのような香りで、辛みや苦みがあります。葉を潰…