2024-06-01から1ヶ月間の記事一覧
田舎に移住しようとする人が考える移住先の生活は自給自足、あるいはそれに近い生活なのだろうが、それが大域的、集団的に行われていた時期があった。それは団塊世代が10歳ほどになるまでの約10年間の田舎。今田舎に移住したいという夢の中身は何と多くの団…
カラスノエンドウの実は熟す前には緑色ですが、完熟すると、黒く変化します。弾けそうなサヤ(鞘)をつまんでみると、鞘が元気に弾けて、種が飛び出します。「カラスノエンドウ」の名前の由来はこの「黒くなったサヤ」です。 こんなことを5月に書きましたが…
アカメガシワは子供の頃から見知っていた。だが、アカメガシワについて識っていたかと問われれば、まるで自信がない。訳もなく、アカメガシワに触りたくなかったのだ。アカメガシワは同じ先駆種のクサギやナンキンハゼと違って雌雄異株である(雄と雌が分か…
ハナシノブ科のクサキョウチクトウ(草夾竹桃)の学名はPhlox panicurata(フロックス・パニキュラータ)。花茎が立ち上がり、たくさんの花を咲かせます。秋口までの長い間、愉しむことができます。今は単にフロックスと呼ばれています。北アメリカ原産で、…
アジサイ科のアナベルの別名はアメリカアジサイ、セイヨウアジサイ、アメリカノリノキで、原産地はアメリカ。アジサイの仲間の落葉性低木で、初夏に大きな花が開花します。花色は、咲き始めはグリーン、咲き進むと白くなり、夏を過ぎると、再びグリーンに変…
既に1週間ほど前にキマダラカメムシとその交尾について記しました。キマダラカメムシは広葉樹の樹液を吸い、夏から秋にかけて成長します。キマダラカメムシの幼虫から成虫への変化は昆虫老人の心を躍らせてくれる見事な変態で、人の成長は味気ないネオテニー…
オオバコ科のセイヨウクガイソウ(西洋九蓋草)の別名はヨウシュ(洋種)クガイソイウ。北米産で、クガイソウの園芸種。多数の園芸品種があり、その根は薬用の下剤として使われます。園芸種の「ラベンデルトルム」はラベンダーピンクの花穂が長く伸び、「ベ…
キク科のカタナンケ(Catananche caerulea)の和名は「ルリニガナ(瑠璃苦菜)」。その和名のように鮮やかなブルーの、花弁の先が割れた、変わった姿の花を咲かせます。青紫で涼しげな印象を与える花色です。カタナンケの花弁数は安定せず、一重や八重、セミ…
既に青花と白花のセイヨウニンジンボクの花姿を記しました。梅雨時に清々しい印象を与えてくれる花たちには私たちだけでなく、昆虫たちも集まります。セイヨウニンジンボクに惹きつけられるのは人間だけではなさそうで、キムネクマバチも夢中になって花に集…
『歎異抄』に魅せられた人は意外に多く、それを哲学として読んだ若者が20世紀には多かった。見事な文章というだけでなく、異安心の糾弾を通じて親鸞の教えを説く迫力は凄まじく、それだけで魂を掴むのが『歎異抄』。解説書の類は数知れず、『歎異抄』の10章…
カンナの花色は赤や黄が鮮明で、強烈。花が主役なのがカンナだが、とてもノッポなカンナ・オーストラリアの花は赤みを帯びたオレンジで、シックな銅葉との相性が抜群。最初に見た時、私には花より葉の銅色が強烈だった。 初夏から晩秋にかけて綺麗な大きな緑…
サフランモドキ(Zephyranthes carinata)はタマスダレ属の植物で、タマスダレ(玉簾、Zephyranthes candida)はその近縁です。白い花のタマスダレとピンク色の花のサフランモドキは共に明治初期に日本に入ってきました。タマスダレは寒さに強く、日本の風土…
バラ科のナワシロイチゴ(苗代苺)には棘がある。ナワシロイチゴはキイチゴの仲間で、初夏に薄紅~紅紫色の五弁花を咲かせ、その後に鮮赤色の宝石のような集合果をつける。球状の果実は甘く、酸味もある(画像)。「ナワシロイチゴ」は苗代の時期に果実が熟し…
キク科のダリアの学名はDahlia pinnata。メキシコに自生していたものが16世紀にヨーロッパに移入され、その後世界で広く栽培されるようになった。ダリアの和名は花の形がボタンに似ていることからテンジクボタン(天竺牡丹)。1842年にオランダから日本に渡…
キキョウ(桔梗)は6月から開花する夏の花で、「秋の七草」。漢名の「桔梗」を音読みしたら「ききょう」で、花の色は紫、青または白。その清楚な姿や色から武士に好まれ、江戸城には「桔梗の間」や「桔梗門」がある。『万葉集』の「あさがお」は桔梗のこと。…
ペイリーの『自然神学』(1802)、ライエルの『地質学原理』(1830)、ダーウィンの『種の起源』(1859)は、私にはどれも印象深い書物で、旧図書館の書庫で遭遇したことが思い出される。これら3冊はほぼ等間隔で出版されているが、それだけでも19世紀の前半…
地面に黄色い花が積もっている。今年もモクゲンジの花が咲いたのだ。黄色の雪か雨のように見える。そのモクゲンジと似た花を咲かせるのがオオモクゲンジ(フクロミモクゲンジ)。花数はモクゲンジよりオオモクゲンジの方が多いが、花そのものはオオモクゲン…
既述のルエリア・フミリス(Ruellia humilis)はアメリカの東部から中部が原産。ペチュニアに似ているので、英語名はWild petunia。でも、ナス科のペチュニアとは似て非なるもので、まるで違う種類です。 ペチュニア(Petunia)は南米原産のナス科ペチュニア…
アメリカの東部から中部が原産。開けた森や低湿地、大草原や野原のやや乾燥した土地に生え、葉は長楕円形から披針形、葉や茎には毛があります(画像)。学名はRuellia humilis、ペチュニアに似ているので、英語名はWild petuniaです。でも、ナス科のペチュニ…
ユリの花が旬を迎えるのは初夏から夏にかけてで、開花時期は6月から8月頃。ユリには色々な種類があり、開花時期もそれぞれ少しずつ違う。中国と日本には様々なユリがあり、ユリの宝庫となってきた。 欧米ではユリが格別に好まれるが、日本のユリを外国に紹介…
暑くなり出し、アリやチョウの活動が目立つようになってきた。 (アリについて) 日本には280種ほどのアリがいて、棲み分けて棲息している。アリはハチから進化したもので、ハチ目アリ科の昆虫。女王アリが産卵し、大家族を作り、集団で暮らしている。その集…
ギリシャ人はフェニキアの文字からギリシャ文字をつくり、彼らの学問や文学を丹念に記録しました。ソクラテスやプラトンは、対話や議論を通じて知識を得ることを重視しましたが、プラトンは自らの学園アカデメイアに研究教育の図書館を設けました。テキスト…
クロコスミアの花言葉は「楽しい思い出」。そのせいではないが、クロコスミアは私の子供の頃の夏の思い出の一つ。子供の頃、「クロコスミア」という名前など知る由もなく、畑の端で咲いていた赤い花がいつの間にか無名のまま、半ば物化した記憶として今も残…
ダンゴギク(Helenium autumnale)は北アメリカに広く分布しています。湿地や湿り気のある草地などに生えます。葉は披針形で互生し、縁には細かい鋸歯があります。夏から秋まで、茎頂に直径2.5~5センチの花を咲かせます。真ん中の筒状花の部分が半球状…
昨日セイヨウニンジンボクの青花について記しました。今日はその白花です。シソ科ハマゴウ属のセイヨウニンジンボクの原産地は南ヨーロッパから中央アジア。ハーブとしても用いられてきました。暑い夏に爽やかな青色や白色の花を咲かせるのがセイヨウニンジ…
アオイ科フヨウ属の多年草アメリカフヨウは北アメリカが原産で、高さは1~2メートル。私の中ではアメリカフヨウの大きな花は夏の到来を意味している。その別名は「くさふよう(草芙蓉)」と呼ばれ、6月から10月頃に上部の葉腋に花を咲かせます。花色には、…
子供の頃は夏が近づくと、林檎や桃が出回り、お盆の頃の仏壇には桃が供えられていたのを思い出します。私の頭の中では冬の蜜柑と対になっていました。子供の頃の桃や蜜柑の缶詰は見舞い品としてとてもポピュラーでしたが、林檎の缶詰はなかったと思います。…
ノリウツギはアジサイの仲間で、円錐形の花序(花房)をもつため、ガクアジサイやカシワバアジサイによく似ています。開花期もアジサイより遅く、今咲き出しています。 開花は6~8月で、小さな花が集まってピラミッド状の円錐形を作ります。遠目にはガクア…
昨日セイヨウオトギリについて記しました。「西洋…」という名前の植物はとても多く、どれも西洋由来であることを示しています。セイヨウニンジンボクもその一つで、シソ科ハマゴウ属の植物です。その原産地は南ヨーロッパから中央アジア。ハーブとしても用い…
マツバギク(松葉菊、Lampranthus spectabilis)はハマミズナ科(ツルナ科)マツバギク属の多年草で、葉と花の形から「松葉菊」と呼ばれ、キクに似た花を咲かせます。マツバギクの名前で出回っているものはランプランサス属(Lampranthus)のいくつかの種や…