2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

タケニグサ(竹似草、あるいは竹煮草)

タケニグサはケシ科の多年草で日当たりのよい草原、空地などによく見られる雑草で、湾岸地域でもあちこちに繁茂している。その名は茎が中空で竹に似ているから「竹似草」、あるいは竹と一緒に煮ると竹が柔らかくなり、細工しやすくなることから「竹煮草」。 …

「ふるさと」なぞなぞアンケート

「ふるさと」という言葉はどのような意味なのでしょうか。私には考えだすとわからなくなる典型例です。誰もが知っている言葉の筈なのですが、時と場合に応じて一人の人でもその内容が一変してしまいます。子供にとってのふるさと、老人にとってのふるさと等…

シコンノボタンの花

「シコンノボタン」と聞くと、「紫紺の牡丹」なのか「紫紺野牡丹」なのか、誰もが迷うところですが、正解は「紫紺野牡丹」。「赤の薔薇」なのか「赤野薔薇」なのかに似ていますが、多様な赤をもつバラには「赤の薔薇」、「赤野薔薇」という表現はどちらも適…

アンスリウムとグズマニアの赤い花

このところヤマブドウ、ノブドウ、アオツヅラフジなどの目立たない植物ばかりだった。それらに比べるととても目立つのがアンスリウムとグズマニアの花。 サトイモ(里芋)科のアンスリウムの和名は紅団扇(べにうちわ)、ギリシャ語で「尾のような花」という…

理系の人たちと生意気な中学生

常識や良識は科学知識に比べれば信頼できないものだと理系の人なら考える筈だというのが一般の人たちの常識です。でも、生意気な中学生君は理系の人にも実に辛辣で、彼らの多くは文系の人よりずっと保守的だと考えています。そして、理系の人にはデカルト主…

ハナセンナの黄色い花

花の形からマメ科の木だとわかるのだが、なかなか名前がわからなかった。アンデスノオトメ(アンデスの乙女)という別名をもつハナセンナの黄色い印象的な花はマメ科の特徴を見事に示していて、花期は9-10月頃。ブラジル、アルゼンチン原産の常緑低木で、昭…

宗教の正しさは絶対的?

ここでは宗教の正しさを宗教の教義の正しさとしておきましょう。ヨーロッパの文学や芸術の多くがキリスト教の教義が正しいことを前提にしています。つまり、創造主としての神の絶対性と神とキリストと聖霊の三位一体が正しいことを基礎に自然、社会、精神、…

文系の人たちからの生意気な中学生への常識的な反論

(昨日の投稿への反論) 常識や良識は普遍的ではなく、時代と共に変化してきました。つまり、いつでもどこでも常識や良識が正しいことはなく、状況依存的なのがその特徴なのです。大昔の常識は科学的ではありませんでしたし、今でも科学的でない常識や良識は…

ノブドウの花と青い実

昨日はヤマブドウだったが、今日はノブドウ(野葡萄)で、その実はまだ青い。ノブドウはブドウ科ノブドウ属に属するつる性の落葉低木。街中でも植込みや空地などに見られ、イヌブドウ、カラスブドウとも呼ばれる。 ノブドウは草やぶや林縁などで、蔓がぶら下…

石川五右衛門の辞世の句に生意気な中学生が盾突く

安土桃山時代に泥棒として活躍し、京都三条河原で釜ゆでの刑に処せられたのが稀代の大泥棒石川五右衛門。その五右衛門の辞世の句も有名です。 石川や 浜の真砂は 尽くるとも 世に盗人の 種は尽くまじ さて、この辞世の句の「浜の真砂は 尽くるとも」は「砂浜…

ヤマブドウの実

湾岸地域には運河が多く、運河にかかる橋はどれも大きい。その橋の下の一つのフェンスいっぱいにヤマブドウの蔓が巻き付き、その緑の壁は見事としか言いようがない。豊富な葉の後ろを見れば、葉に隠れるようにたくさんの黒い実がついている。それがヤマブド…

アンゲロニア セレニータの花 

オオバコ科(あるいはゴマノハグサ科)アンゲロニア属のアンゲロニアは初夏から秋まで次々と花を咲かせ、長く楽しめる。画像のように草丈が低い品種はプランターや花壇の前面に利用できる。 アンゲロニアは中央アメリカから南アメリカの熱帯から亜熱帯に30種…

ツユクサ(露草、鴨跖草)の花

ツユクサはツユクサ科ツユクサ属の一年生植物。ツユクサは夏の花なのだが、まだ近くの路地で咲き続けていて、その花の青さは子供の頃の早朝の露の下りたあぜ道を思い出させてくれる。私は緑の草の中のツユクサの青色がとても好きである。 朝咲いた花が昼しぼ…

マルバ(ハ)ルコウ(ソウ)の花

マルバルコウ(丸葉縷紅)はヒルガオ科サツマイモ属の(日本では)一年草。いろんなものにからまりながら伸び、花は赤色。和名はルコウソウの仲間で葉が丸いことから。マルハルコウソウとも呼ばれる(「マルバ」と「マルハ」はどちらが発音しやすいのか?ま…

オオイタドリの雄花

湾岸地域には先駆植物が多い。埋立地に自然に生息し始めた植物がまだところどころに見られるが、イタドリはそのような植物の典型例。タデ科のイタドリの名前は痛みを取るので「痛み取り」、表皮から糸状の繊維をとるので「糸取り」という説がある。 イタドリ…

ヤマトシジミとシオカラトンボ

ヤマトシジミの大きさは9~16㎜程です。街中の花壇や植え込みなど、よく目にする小さなシジミチョウはほとんどこのヤマトシジミだと思っても間違いありません。まるで、空色を背中に映したようなブルーの翅で草花とじゃれあうように飛んでいます(残念ながら…

ヒガンバナの群生

ヒガンバナ(彼岸花)は曼珠沙華(マンジュシャゲ)とも呼ばれ、湾岸地域では今年もその花をあちこちで見ることができる。ヒガンバナは中国原産で、日本中の道端や田んぼのあぜなどに群生し、秋の彼岸の頃に花茎の先に強く反り返った鮮やかな花だけが咲く。…

月見草、あるいは宵待草

自然の風景は時代、場所によって変わる。では、自然の中の何が変わるのか。短い時間の経過で変わるのが生き物である。山や海に比べると、人や動植物は世代交代を繰り返しながら、意外に素早く変わっていく。そのためか、意識的に保持されないと変化し、時に…

モッコクの実

近くの学校の庭木として数本植えられているモッコク(木斛)は、モッコク科の常緑高木。江戸五木の一つであり、モチノキやマツと並び「庭木の王」と称されてきた。葉が美しく樹形が整うため、庭によく植えられる。また、材は堅く美しい赤褐色をおび、床柱の…

タイタンビカスの花

タイタンビカスは夏を代表するような花だが、湾岸地域では今も元気に咲いています。タイタンビカスはアオイ科フヨウ属で、アメリカフヨウとモミジアオイの交配により誕生した宿根草。ですから、タイタンビカスはフヨウやハイビスカスに似た花を同じ頃に咲か…

ロシアンセージの花

目立たないようで、妙に気になるのがロシアンセージ。その自生地はロシアではなく、南西アジアからチベットの草原地帯。そのうえ、セージという名前がついていても、サルビア属ではなく、シソ科ペロブスキア属の宿根草。 夏以降に咲く青紫の花も魅力的だが、…

キンモクセイの花と謎の匂い

キンモクセイ(金木犀、巌桂)の甘い香りは心をリラックスさせる効果があり、ラベンダーやカモミールなどと同じく「アロマテラピー」に用いられます。キンモクセイはモクセイ科モクセイ属の常緑樹で、花期は秋(9 - 10月)。今湾岸地域でもあちこちで強い香…

オジギソウの葉と花

オジギソウ(お辞儀草、含羞草)はマメ科ネムノキ亜科の植物で、別名はネムリグサ(眠り草)。南アメリカ原産で、世界中に帰化している。日本では沖縄で帰化植物として野外で繁殖しているが、江戸時代後期にオランダ船によって日本へ持ち込まれたらしい。 葉…

サンゴジュの赤い実

サンゴジュは関東地方以西の本州、四国、九州及び沖縄の主に沿海地域に自生するスイカズラ科の常緑広葉。公園などによく植えられていて、今はその赤い実を見ることができる。 夏から秋に赤く熟す実(画像)を海のサンゴに見立てて、「珊瑚樹」と名付けられた…

宗教的な多様性:上越と妙高

親鸞は浄土真宗の開祖ですが、1207年35歳の時、「承元の法難」によって越後に流されます。流刑地は越後国の国府で現在の上越市。京都から琵琶湖を北上し、越前、越中の山道を抜け、糸魚川から船でこの遠隔の地に流されました。親鸞が上陸したのは直江津港に…

アンゲロニアの花

アンゲロニアの和名は「細葉アンゲロン草」で、ゴマノハグサ科アンゲロニア属の常緑多年草。アンゲロニアは中央アメリカや西インド諸島に自生するオオバコ科の宿根草で、熱帯から亜熱帯に約30種が分布。 耐寒性はないが、暑さに強く、夏の花壇や鉢物として優…

クマゼミと温暖化

地球温暖化が持続的に進行していて、それが人だけはなく、生き物すべての生活に影響を及ぼしていて、人は人と人以外の生き物を虐め続けています。ところが、クマゼミは温暖化に従って生息域を次第に北へと広げてきました。クマゼミが日常的に見られる地域は…

ヤマハギの花

マメ科のヤマハギ(山萩)は山に普通に咲くハギ属の一つで、日本各地の山野に生える落葉半低木。秋の七草の一つとして古くから日本人に親しまれてきた。今あちこちで花をつけている。『万葉集』にも萩を詠んだ歌が130首以上収められている。ヤマハギは秋の七…

セイヨウフウチョウソウ(西洋風蝶草、クレオメ)の花

セイヨウフウチョウソウは和名で、属名のクレオメ(Cleome)と呼ばれることが多い。フウチョウソウは西インド原産で、花の形が蝶の舞う姿を連想させることから命名された。英名は「Spider flower(スパイダーフラワー)」で、長く飛び出ている4本の雄蕊から蜘…

オリ・パラの選手たちのタトゥーに戸惑う

(1)入れ墨は落書きか、それとも壁画か? 『刺青(しせい)』は谷崎潤一郎の小説ですが、そのタイトルが「いれずみ(入れ墨)」と読まれるようになり、刺青=入れ墨=いれずみとなりました。英語ではタトゥー(tattoo)で、これも今では日本語の単語として…