マメ科のヤマハギ(山萩)は山に普通に咲くハギ属の一つで、日本各地の山野に生える落葉半低木。秋の七草の一つとして古くから日本人に親しまれてきた。今あちこちで花をつけている。『万葉集』にも萩を詠んだ歌が130首以上収められている。ヤマハギは秋の七草なのだが、草ではなく木である。密集した枝にこまやかな花がたくさん咲き、風に揺れる様は趣がある。6月から9月にかけて咲く花は直径1センチ程度の小さな蝶形で、マメ科の花の特徴をもっている。花期は長く、満開がはっきりしないまま、次々と咲き続ける。
*ヤマハギの花の色は赤紫色だが、白い色の花をつけるヤマハギがあり、シロバナヤマハギ(白花山萩)と呼ばれる(画像)。 シロバナハギも白い花をつけるが、こちらはミヤギノハギの変種で、種類は別(画像)。ところが、ヤマブキの場合、シロバナヤマブキはヤマブキだが、シロヤマブキはヤマブキではない。なんとも微妙で、厄介な名前の違いである。