ヤマブドウの実

 湾岸地域には運河が多く、運河にかかる橋はどれも大きい。その橋の下の一つのフェンスいっぱいにヤマブドウの蔓が巻き付き、その緑の壁は見事としか言いようがない。豊富な葉の後ろを見れば、葉に隠れるようにたくさんの黒い実がついている。それがヤマブドウの実で、ヤマブドウブドウ科のつる性の落葉低木である。

 ヤマブドウは日本に野生するブドウの代表の一つで、巻きひげを伸ばして、他の樹木にからみつく。秋に熟す果実は酸っぱいが、生で食べることができ、その他にジャムやジュース、果実酒、ワインの醸造にも使われる。花は小さく目立たないが、大形の葉は鮮やかに紅葉する。ヤマブドウは雌雄異株で、雌株だけが果実をつける。悲しいかな、雄株は花粉を提供するのみである。ヤマブドウは寒冷の気候を好み、耐寒性が強いことから、栽培している主な産地は東北に多い。

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