ヌルデ:フシダニと翼

 ヌルデの虫えい(虫こぶ)は葉の軸に形成される大きな虫えいが有名で、これはヌルデミミフシと呼ばれますが、昔からの呼称である五倍子(ごばいし)の名の方が広く知られています。一方、画像のように葉にイボ状の虫えいを多数つけるのがヌルデハイボケフシで、五倍子よりも多く、すぐ見つかります。五倍子の住人がアブラムシ(ヌルデシロアブラムシ)、葉の虫えいの住人はフシダニ(ヌルデフシダニ)です。

 ヌルデの葉は、9~13枚の小葉からなる奇数羽状複葉(小葉が葉軸の左右に並び、先端に一小葉があるもの)ですが、何といっても小葉と小葉の間の葉軸に翼があることが特徴です(画像)。

ニシキギの翼はコルク層、ヌルデの翼は葉で、共に個体差がある。画像は虫えいと翼。

ニシキギの翼)