ハマゴウの花

 「ハマゴウ」という名前は、平安時代の『延喜式』、『本草和名』において「浜を這う」という意味で、蔓荊子(はまはふ)、波万波比(はまはひ)などと呼ばれていました。その後、実、葉、樹が精油分を含み、芳香があることがわかり、香や線香が作られます。そこで、浜辺の香りの植物ということから、ハマゴウ(浜香)となりました。その開花時期は7~9月で、枝先から伸びた円錐状の花序には、唇型をした青紫色の花が数輪ずつ集まって咲きます。種子は蔓荊子(まんけいし)と呼ばれ、煎じて飲むと、強壮、鎮痛に薬効があります。

 ハマゴウは海岸に生育する常緑の海浜植物。海浜植物の北の代表がハマナスなら、南を代表するのがハマゴウ。葉の裏面には灰白色の毛が密生していて、白く見えます。夏に画像のような美しい青紫の唇形の花を咲かせますが、湾岸地域のハマゴウは植えられたもの。

*画像のハマゴウの葉にはフシダニによってハマゴウハフクレフシという虫えい(虫癭)ができている。虫えいは虫こぶ(虫瘤、英: gall)のことで、植物組織が異常な発達を起こしてできるこぶ状の突起のこと。