2022-09-01から1ヶ月間の記事一覧
キバラヘリカメムシは春から秋まで湾岸地域のマユミやニシキギに群生が見られ、成虫で越冬するというのが昨年までに私がわかったことでした。 昆虫には、チョウのように卵、幼虫、サナギ、成虫というように、幼虫時代と成虫時代では形態も行動もまるで変わる…
日本でよく見られる代表的なクモとなれば、ジョロウグモ、コガネグモ、そしてナガコガネグモ。いずれも造網性のクモです。 ジョロウグモのメスの腹部の形は楕円形で、脚は細長いのが特徴。腹の模様は黄色と青緑色の縞模様が入ります。また、腹部の裏には赤い…
「不如帰の花」とは解せない、というのが子規ファンの当然の反応かも知れません。また、多くの人は信長、秀吉、家康のホトトギスの句を思い出すことでしょう。でも、ホトトギスは鳥だけではなく、花の名前でもあるのです。 鳥のホトトギスはカッコウ科に分類…
子供の頃、親戚の家の庭に大きなユズの木があり、ユズの実も知っていたのですが、シシユズを知ったのは湾岸地域に来てからです。その形とサイズにビックルしました。画像は緑の実、色がつき出した実、そして、11月末頃の黄色になった実です。 シシユズ(獅子…
昨年の3月に運河沿いの緑道で満開の花を見つけたのだが、これが舌を噛みそうな名前の植物でした。学名のViburnum tinusをそのままカタカナ表記したのが上記のタイトル。別名がトキワガマズミで、レンプクソウ科ガマズミ属。原産は地中海沿岸で、日本には昭和…
ジョロウグモ科ジョロウグモ属に属するジョロウグモ。夏から秋にかけて、大きな網を張ります。湾岸地域でもあちこちでその網を見ることができます。ジョロウグモはコガネグモやナガコガネグモと同じように大型のクモで、名前の「ジョロウ」は「女郎」、ある…
キダチチョウセンアサガオ(木立朝鮮朝顔)は、大きなラッパ状の花を「下向き」に咲かせるナス科キダチチョウセンアサガオ属の半耐寒性常緑低高木です。既に何回か紹介してきました。英語ではエンジェルス・トランペット・ツリー(Angel's trumpet tree)と…
後藤比奈夫は「近づけば 紅遠のけば 吾亦紅」、小林一茶は「吾木香 さし出て花の つもりかな(ワレモコウよ、君はそれでも花のつもりかい?)」と詠んでいます。 ワレモコウ(吾亦紅、吾木香、割木瓜、我毛香)の花穂の色は茶色に近い赤色で、草丈は50~160…
シュウメイギク(秋明菊)はキンポウゲ科の多年草で、湾岸地域でも公園などで見ることができます。日本で自生しているものは中国原産のようですが、地下茎でよく増えるので、群生している姿も見かけます。シュウメイギクは華奢な葉茎の先に白やピンクの可憐…
アオジソはシソ科シソ属の一年草。白い花が8〜9月に咲く。中国が原産で、別名は大葉、イヌエなど。アオジソはアカジソの変種で、紫色の色素(アントシアニン)の含有量が少ないため、葉は緑色をしている。独特の香りを持ち、薬味や刺身のつまとして重宝されて…
暑かった夏が過ぎ、秋が浸透し始めている。いつの間にか9月も下旬で、稲刈りも終わりである。久し振りにきっぱりした青空を見ると、夏の名残を見ることができる。日陰の中は妙に涼しく、そこでは行く夏を思い出してしまう。 文脈や状況に応じて植物の印象は…
キク科のコスモスの花が秋に咲き、花弁の形が桜に似ているので、「秋桜」と書いて「コスモス」と読んだのはさだまさしで、曲のタイトル「秋桜」を「コスモス」と読ませ、山口百恵が昭和52年に歌いました。そのコスモスの開花時期は7月末から12月頃までと長く…
ハナシュクシャはショウガ科ハナシュクシャ属、別名がジンジャー、ジンジャーリリー、ホワイトジンジャーなど。インド原産で、日本には江戸時代に渡来。キューバやニカラグアの国花にもなっている。 ハナシュクシャは背の高さが1~2mにもなる多年草。茎のよ…
セロシアは鶏頭(けいとう)のことで、ケイトウは花の形が鶏の鶏冠(とさか)に似ていることから名前がついた花です。ケイトウが日本に来たのは古く、既に万葉集に登場しています。熱帯アジアやインドなどが原産のセロシアはケイトウ属を指していますが、野鶏頭(…
ランタナ(Lantana camara)はクマツヅラ科の常緑小低木。ランタナ属は中南米・南欧原産の150種ほどの低木・多年草を含めた植物で、熱帯や亜熱帯に広く野生化している。日本では観賞用に栽培され、和名は「七変化」。その名の通り、花の色が変化する不思議な…
夢の島公園に来たのは久し振りですが、まだオリパラの影響が残っています。公園のあちこちに小さな白い花をつけたハコベホオズキの群生が見られます。ハコベホオズキの学名はサルピクロア・オリガニフォリア(Salpichroa origanifolia)で、ナス科ハコベホオ…
小さな花が多数入った花嚢(かのう)をつけ、雌雄異株で、雌株の花嚢が果嚢(かのう)になる、これがいわゆるイチジクの果実です。「無花果」の漢字は、花が咲かずに実をつけることに由来する、中国で名付けられた漢語で、日本語ではこれに「イチジク」とい…
ネコノヒゲはシソ科の特徴をもち、シソやサルビア類の草姿によく似ています。花から伸びる雄しべや雌しべを猫のヒゲに見立てて、命名されています。普通は夏に開花し、花色は白とうす紫です。その別名は英語名の直訳「キャッツウィスカー」や「クミスクチン…
バーベナはクマツヅラ科クマツヅラ属(バーベナ属)の総称。約250種の一年草および多年草を含む。バーベナはビジョザクラ(美女桜)などの名でも呼ばれる。 さて、湾岸地域の空き地や道端でお目にかかる馴染みの雑草がアレチハナガサとヤナギハナガサ。それ…
アプテニアは南アフリカ原産で、緑色の茎が匍匐して広がり、鮮やかな緑色の多肉質の葉が密生します(画像)。和名は「はなつるくさ(花蔓草)」。5月から10月まで、鮮やかな紅色の花を咲かせます(画像)。 アプテニアはハマミズナ科の常緑多年草で、草丈は5…
イヌサフランはかつてユリ科に分類されていました。ヨーロッパ中南部から北アフリカが原産で、秋に淡い紫の花が咲きます。花が美しく、コルチカムの名で観賞用に栽培されることがあります。 イヌサフラン全体、特に球根(鱗茎)や種子にアルカロイドのコルヒ…
この世では物質もエネルギーも常に変わり、心さえ流転し、実体などどこにもないことが輪廻転生のエッセンスです。心は欲求の塊であり、常に何かに執着し、常に流転しています。釈迦はその輪廻転生から逃れ、解脱に到達するために、この世(此岸)とは何か、…
アメジストセージ(学名Salvia leucantha)はシソ科アキギリ属の植物。メキシカンセージ、メキシカンブッシュセージとも呼ばれ、学名のサルビア・レウカンサも使われています。種小名のLeucantha(レウカンサ)は「白い花をした」という意味です。 アメジス…
ハナキリン(花麒麟)はマダガスカル原産のトウダイグサ科の低木。茎が多肉で、棘が密生し、サボテンに似ていて、花が美しいので観賞用に栽培されます。 ハナキリンは四季咲き性で、暖かく過ごさせれば、一年中花を付けることも可能です。 画像の白の花に見…
カラスウリとキカラスウリは夕方に花が開くのは同じですが、カラスウリの方は朝には萎んでしまいます。一方、キカラスウリの方は夜が明けても咲いています。ですから、私も午前中にキカラスウリの花を見ることができます。カラスウリに比べ、キカラスウリは…
サルスベリの別名は「百日紅」、「紫薇」などで、ヒマラヤ及び中国、東南アジアが原産の落葉小高木です。日本でも古くから栽培されていて、寺や公園等に植樹されています。湾岸地域にも多く植えられていて、まだ花を見ることができます。 サルスベリの園芸品…
9月20日は彼岸入り。その彼岸の花となれば、ハス、スイレン、ヒガンバナが思い浮かぶ。「蓮華(れんげ)」は仏教の伝来で中国から日本に入ってきた言葉で、「尊い仏の悟り」という意味がある。また、仏陀の故郷インドを原産国とするハスやスイレンの総称とし…
ナンキンハゼは中国原産の落葉広葉樹で、湾岸地域でも馴染みの樹。10月終りには画像の緑色の実の果皮が弾け、白い種子が残ります。ナンキンハゼの有毒の葉は寒くなくても見事に紅葉し、種子は野鳥の食糧になります。 ナンキンハゼの花には雄花と雌花があり,…
マメ科のヤマハギ(山萩)は山に普通に咲くハギの一つで、日本各地の山野に生える落葉半低木。秋の七草の一つとして古くから日本人に親しまれてきました。今あちこちで花をつけています。『万葉集』にも萩を詠んだ歌が130首以上収められています。ヤマハギは…
ショウブは「菖蒲」と書かれ、アヤメとも読めます。植物のショウブはサトイモ科に属し、アヤメ科のカキツバタやハナショウブは別物です。さて、そのアヤメ科に属するディエテス・ビコロル(Dietes bicolor、英語ではAfrican iris)について7月に記しました。…