シュウメイギクの花

 シュウメイギク秋明菊)はキンポウゲ科多年草で、湾岸地域でも公園などで見ることができます。日本で自生しているものは中国原産のようですが、地下茎でよく増えるので、群生している姿も見かけます。シュウメイギクは華奢な葉茎の先に白やピンクの可憐な花を幾つも咲かせます。シュウメイギクは長く伸びた茎の先に、数本の花茎を伸ばしその先に、直径5~7㎝の花を咲かせます(画像)。1本の茎から数輪の花を咲かせるため、花数も多く、群生する姿は見応えがあります。その花色にはピンクや濃いピンク、白などがあります。

 シュウメイギクは菊と呼ばれますが、実はアネモネの仲間で、菊とはまったく関係ありません。さらに、知らなければ、つい騙されてしまうのがシュウメイギクの花で、花びらのように見える部分は実は萼片で、花弁は退化してありません。花そのものにも、花の名前にも、騙されてしまうのです。

 そこで、自然が嘘をつくのか、私たちが勝手に騙されるのか、それこそ正に自然の謎だなどと考えてしまうのですが、「嘘をつく、騙す」というのも実は私たちの勝手な解釈に過ぎず、献花に選ぶ人がいても何の不思議もありません。