ジョロウグモ科ジョロウグモ属に属するジョロウグモ。夏から秋にかけて、大きな網を張ります。湾岸地域でもあちこちでその網を見ることができます。ジョロウグモはコガネグモやナガコガネグモと同じように大型のクモで、名前の「ジョロウ」は「女郎」、あるいは「上臈」に由来すると言われています。英語ではJoro Spider。
雌雄の性差が大きく、成体の体長は雌で17〜30mmなのに対して、雄では6〜13mmと雌の半分以下です(画像)。雌の腹部は幅の狭い楕円形で歩脚は細長く、成熟した雌の腹部には幅広い黄色と緑青色の横縞模様があるのが特徴で、腹部下面に鮮紅色の紋があります(画像)。
ジョロウグモの網は直径1mくらいのものもあり、大きく、横糸が黄色いので、光が当たると金色に光って見えます。ジョロウグモの網にはオスとメスが同居しているのをよく見かけます。メスが網を張り、獲物を捕らえ、食べ物もメスが供給しているようです。雄は雌の成熟前から雌の網に居候し、交接のタイミングを待っています。交接の80%以上は雌が最終脱皮をしている間に行われ、それ以外では雌の摂食時に行われます。網には複数の雄が見られる場合があり、そこでは雄の間の戦いも知られています。