2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧
最近は可愛いルピナスがあちこちで見られますが、カサバルピナス(傘葉ルピナス、Lupinus pilosus)は文化的、歴史的、植物学的に興味深い植物です。緑の肥料として注目され、花には蜜は含まれていませんが、葉からたんぱく質や脂肪をたっぷりと摂取するため…
「リケジョ三傑」として、シャトレ侯爵夫人、マリ・キュリー、エミー・ネーターの研究について述べたことがありました。三人とも、女性研究者の強さを示しています。マリ・キュリーはワルシャワ生まれで、「対称性保存の原理」(キュリーの原理)で有名なピ…
フェイジョアはフトモモ科の常緑低木。湾岸地域では果物としてではなく、庭木や生垣用として使われています。フェイジョワは南米原産で、果物としては主にニュージーランドで栽培され、別名はパイナップルグアバ。 花弁は外側の白と内側の赤に分かれ、雄しべ…
ハナネギ(花葱)の学名はアリウム・ギガンテウム(Allium giganteum)、原産地はヒマラヤ、開花期は5月- 6月。ハナネギはヒガンバナ科ネギ属の球根植物で、長い花茎を伸ばし、先端に葱坊主に似た大球形の赤紫色の花を咲かせます。アリウム(Allium)はラテ…
イネ科のルビーガヤ(Melinis repens)は高さ1 mまでも成長する一年生、または多年生の草で、その成長速度は温度に依存します。花序は、絹のような白色またはピンク色の毛で密に被覆された小穂をもつ枝の開いた配列です。ルビーガヤは南アフリカ原産の草本で…
(『新井市史』を最初に参照しながらの記事) 学生時代に喫煙を覚えた私はヘビースモーカーになっていた。そして、40年近い喫煙時代に色んな煙草をたっぷり経験した。概して美味しくない紙巻き煙草と違って、パイプ煙草や葉巻は大抵美味しかった。昭和の日本…
(高校生A君の相変わらずの、向こう見ずな主張です。) 「死に物狂いで、命がけの賭けにでる」、「生死を賭けて取り組む」、「一か八かで挑む」場合、生と死はどのような関係にあるのだろうか。 誰もが認める生物学の事実がある。生物の各個体(individual o…
キンポウゲ科センニンソウ属のクレマチスは「蔓性植物の女王」と呼ばれ、樹木などに蔓を絡ませて生長し、大きい物だと5m以上になります。品種改良が進められたクレマチスは今では230以上の品種があり、花は大型、色も豊富で、花姿も品種によって異なり、様…
マテバシイ(馬刀葉椎、全手葉椎)はブナ科マテバシイ属の日本固有の常緑広葉樹。和名は葉がマテガイに似たシイノキという意味。かつて薪や炭を作るために植栽されたものが野生化し、現在では房総半島から沖縄まで広い範囲に見られる。本来の自生地は九州南…
ブラックベリー(Blackberry)はバラ科キイチゴ属に属し、木とその果実の両方を指します。狭義には栽培種セイヨウヤブイチゴ(西洋藪苺)のことで、米国中部が原産、落葉半蔓。ブラックベリーの開花期は今頃で、 結実期は7月から8月上旬。花弁は5枚から7枚…
ハナビシソウはケシ科の耐寒性一年草。別名がカリフォルニアポピーで、カリフォルニア州の州花。明治時代に渡来し、家紋の花菱に似ていることから、この名がつきました。ハナビシソウは花が大きく、花色も豊富です。 ケシ科ケシ属には50種ほどの花があり、栽…
子供の頃からよく見てきたモンシロチョウの翅が白いのは当たり前なのだが、モンシロチョウ同士は違う色に見えているようだ。モンシロチョウは私たちには見えない紫外線を見ることができ、私たちの見ている色彩風景とはちがう風景を見ている。 紫外線写真でモ…
ブタナ(豚菜)はキク科の多年草で、湾岸地域にはどこにでもある。ヨーロッパ原産で、日本では外来種。花はタンポポによく似ていて、そのためタンポポモドキ(false dandelion)という別名もある。「豚菜」はフランス語の「salade de pore」を直訳したもの。…
ビワは実が主役であることを私に印象づけたのは坪田譲二の童話「ビワの実」。そこには樵の金十のビワを食べる体験と、ビワの木の再生が描かれている。ビワの木を見たことがなかった私には正に童話だった。 ビワだけでなく、アンズ、ウメ、モモ、サクランボな…
タチアオイ(立葵、ホリホック)は真っ直ぐに伸びる姿から命名された。長い茎は2mほどに伸び、花を穂状につける。梅雨に入る頃、花穂の下から咲き始めて順々に咲き上がり、花が終わる頃に梅雨が明けるというのがこれまでの常識。今年も既にタチアオイの花が…
ストケシアの和名は瑠璃菊(るりぎく)で、大正時代に渡来。ストケシアは北米原産のキク科の宿根草。花が美しく、鮮やかな紫や青紫花が群をなして開きます。暑さ、寒さに強く、病害虫の発生もほとんどありません。 葉っぱには少しトゲがあります。白花や黄色…
ルドベキア・ヒルタ(Rudbeckia hirta)はルドベキアの代表品種の一つ。北米原産で、キク科オオハンゴンソウ属の耐寒性多年草または一年草です。アラゲハンゴンソウ(荒毛反魂草)、マツカサギク(松笠菊)、Black-eyed-Susanとも呼ばれます。90年代から多く…
モモ(桃、Prunus persica)はバラ科スモモ属の落葉木。花期は3月から4月上旬頃で、薄桃色の花をつける(画像)。淡い紅色が多いが、白色から濃紅色まで様々な色の花がある。モモの原産は中国で、日本には弥生時代に渡来したとされ、古くから日本人に親しま…
カマキリは大嫌いだったが、カミキリムシは好きだったのが私の子供時代の記憶。ホシベニカミキリは温暖な地域で見られるカミキリムシで、赤い体に黒い点々があり、 触角と脚は黒色だから、とても目立つ。海に近いタブノキのある公園によく見られ、ときに木を…
タバコはナス科の1年草、南米原産で夏に薄紅紫色や白色の花が咲く。タバコの花が咲くと葉に栄養が行かなくなるので、「芯止め」という花摘みが行われる。だから、タバコの花を見ることができるのは、咲き始めの僅かな時期しかない。そのため、子供の頃の私…
ナツシロギク (夏白菊、feverfew) は伝統的な薬用ハーブで、ヨーロッパなどで古くから庭に植えられてきた植物。ナツシロギクはユーラシア大陸のバルカン半島やアナトリア半島やコーカサス地方辺りが原産。日本では旧属名のマトリカリアとも呼ばれ、カモミー…
4月から5月の新緑が終わろうとしている。猛暑の到来に対し、新緑の季節が続くことを希いたくなるのだが、俳句と画像から暫し振り返っておこう。 日野草城 新緑やうつくりかりしひとの老い 若葉と老人は共に美しいということに異を唱えたい人は少なくないだろ…
私の故郷の近くの大鹿はかつてタバコの産地として有名で、タバコの葉を集積する旧専売公社の大きな倉庫が我が家の近くにあった。だが、私はタバコの花を見たことがなかった。受け売りの知識によれば、タバコは6月の下旬から白色からピンク色の花が咲く。タ…
エリンギウム(Eryngium planum)はヨーロッパの中部から南東部、中央アジアに分布しています。乾燥した草地に生え、高さは60~90センチになります。葉は長楕円形で濃緑色、縁には鋸歯があります。夏に球状の散形花序をだし、光沢のあるメタリックブルー…
和名はニワゼキショウより小さいことから「コニワゼキショウ」とも呼ばれます。ニワゼキショウと同じく、北アメリカ原産とされています。セッカニワゼキショウ(雪花庭石菖)はニワゼキショウより草丈が低く、花被片は白色、先が次第に細くなって尖り、筋は…
コエビソウ(小海老草)はメキシコ原産のキツネノマゴ科の常緑低木。日本の雑草キツネノマゴ、そして、同じ科のアカンサスも仲間である。花のつく穂が苞(ほう)に覆われていて、その形が小海老の尻尾に似ていることが名前の由来。 5月頃になると、樹高50~1…
1か月ほど前にタイサンボクの花を覗き込む話をしました。タイサンボクは人気のある樹木で、公園や庭園、街路によく植えられていて、湾岸地域でもあちこちで見ることができるのですが、その花は私の身長よりはるか上にあるため、なかなか花の全容を見ることが…
江戸の「粋」は「いき」。「息」は吐くもの。空気を吸い、吐いたとき、息になる。吐いて、最後に残ったものに付け加えるのが、江戸の「粋」。それは単純美を求める庶民の美意識で、その反対語は「野暮(やぼ)」。ところが、京都の粋は「すい」。「すい」は…
ヤマホタルブクロ(山蛍袋)は日本原産で、本州の関東、中部、近畿地方に分布するホタルブクロの変種です。基本種であるホタルブクロは中国やロシアにも分布します。子供達がこの花の中にホタルを入れて遊んだことから、ホタルブクロの名前がついたと言われ…
ヤマモモ(山桃)はヤマモモ科の常緑樹。「ヤマモモ」の由来は、山に生え、桃の実のような実をつけるからだが、バラ科のモモとは無縁である。光沢のある常緑の葉で、樹形も人々に好まれる。そのためか、湾岸地域では公園や街路によく植えられていて、その実…