2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

サルビアの花たち:補足

サルビアの花たちで忘れてならない一つが湾岸地域でよく見ることができるチェリーセージ(ホット・リップス)。学名はサルビア・ミクロフィラ (Salvia microphylla)。チェリーセージはメキシコ北部原産の多年草で、茎頂や葉腋から花序を出し、赤色の花をつ…

イヌビワ、イチジク、アコウの花嚢

実がビワの実に似ているが、ビワより不味いことからついた名前が「イヌビワ(犬枇杷)」。「ビワ」と言っても、イチジクの仲間。イチジク渡来前、日本ではイヌビワを「イチジク」と呼んでいました。花期は晩春で、雌雄異株。葉の付け根についた雌株の花嚢(…

エノキの青葉と青い実

湾岸地域に意外に多いのがエノキ。エノキはケヤキと同じニレ科の植物ですが、ケヤキが太い枝を上に向かって伸ばすのと違い、エノキは横方向にも太い枝を伸ばします。そのため、樹形はより横に広がり、夏に木陰をつくります。そこで、エノキの漢字は「榎」で…

アメリカフウロの花

アメリカフウロ(亜米利加風露)はフウロソウ科フウロソウ属の雑草。道端のアメリカフウロの葉はヨモギにそっくりで、花はゲンノショウコ(現の証拠)に似ている。だが、花の開花時期はアメリカフウロが春から夏、ゲンノショウコは夏から秋で区別できる。 ア…

サルビアの花たち

先程ブルーサルビアの青紫の花を記しましたが、以前に何度もサルビアについて述べてきましたので、それらの画像を再度挙げてみたいと思います。 サルビアと聞けば、緋色の花が有名ですから、最初の二枚の画像は燃えるような緋色のサルビアです。三枚目からは…

ブルーサルビアの花

サルビアと聞けば、緋色の花が有名です。でも、青紫のサルビアも忘れてはなりません。シソ科アキギリ属のブルーサルビアの学名はサルビア・ファリナセア(Salvia farinacea)。ブルーサルビアは咢(がく)が粉白色を帯び、和名はケショウサルビア、英語ではm…

小さなアヤメ:チリアヤメ

既にチリアヤメについて述べたが、昨日偶然に別の一群を見つけることができた。アヤメ科のチリアヤメは学名からハーベルチア(herbertia)とも呼ばれている。背丈が低く、コンパクトなサイズで、普通のアヤメとは随分印象が異なる。チリアヤメは日本へは大正…

ロボウガラシの花

ロボウガラシは同じアブラナ科の「ルッコラ」に似ていて、味もゴマのような香りに辛みや苦みがあり、サラダリーフとして世界中で栽培されている。セルバチコとしてイタリア料理によく使われる。ところが、和名は「ロボウガラシ(路傍枯らし)」で、ヤブガラ…

ラベンダーの花

ラベンダーと一括して呼ばれるものにはたくさんの種類がり、今回はフリンジラベンダーあるいはデンタータラベンダーと呼ばれているもので、地中海沿岸原産の常緑低木。画像のラベンダー・デンタータ(Lavandula dentata)、フレンチラベンダー(Lavandula st…

イキシアの花

アヤメ科のイキシアの原産地は南アフリカで、秋植え球根です。様々な交配品種がよく出回っています。花は6弁の整った形、花茎の先端に花序を作ります。花色豊富で、中央に紫色の目が入る種もあります。花は日当たりに反応して開きます。葉はやや細長く、筋…

ウツギの花と実

ウツギ(空木、卯木)はアジサイ科ウツギ属の落葉低木で、「ウツギ」という和名は幹(茎)が中空であることからの命名。別名は「卯の花」で、童謡「夏は来ぬ」の歌詞を思い出す人もいる筈です。「…ウツギ」と呼ばれる植物が湾岸地域にもたくさんあり、昨年は…

ウツボグサの花

シソ科のウツボグサ(靭草)の英名はAsian self-heal(自然治癒)。花に特徴があり、道端で比較的よく見られる。和名は花穂が矢を収納する靭(ウツボ)に似ていることに由来する。また、夏になっても枯れた花が残ることから、「夏枯草」。漢方の利尿薬。 ウ…

ハマナスの花

ハマナス(浜茄子、浜梨)はバラ科バラ属の落葉低木で、自生する野生のバラです。夏に赤い花(まれに白花)をつけますが、湾岸地域では既に咲いています。湾岸地域には意外に多く、あちこちに植えられ、花や実をつけています。 ハマナスは英語で「Ramanas Ro…

センダンの花たち

5月初旬にセンダンの花について記しました。今は花が散り始めていますが、その香りは周りに漂っています。「栴檀は双葉より芳し(せんだんはふたばよりかんばし)」は「大成する人は小さいときから優れている」という諺。「栴檀」は中国では「白檀(ビャク…

クローバー についての私的な整理

クローバーはシロツメクサを指すが、私の周りのクローバーは種々雑多で、呼び名を含め、様々なことが錯綜しているように思えてならない。私にとって最もポピュラーなのがシロツメグサで、子供の頃から馴染んでいるのだが、最近はそれより一回り大きい花のム…

ディエテス・ビコロルの花たち

アヤメ科のディエテス・ビコロル(Dietes bicolor、英語ではAfrican iris)が今年も元気に咲いています。日本では花ではなく、葉が華道で使われるようですが、原産地の南アフリカでは広く栽培されていて、公園や公共施設、道路脇などに植えられています。花…

アメリカヒイラギの花

モチノキ科のアメリカヒイラギ(亜米利加柊、アメリカヒイラギモチ、Ilex opaca)はモチノキ科なので、モクセイ科のヒイラギと違い、花を開くのは春で、今花が咲いています。アメリカモチノキは雌雄異株(画像は雌花)。 アメリカヒイラギは常緑高木で、高さ…

カリンの実とキマダラカメムシ

カリンは中国原産で、江戸時代に渡来した。その特徴は樹皮が独特の斑模様をもち、ピンク色の花が美しく、大きな果実がたくさん実ること。実の大きさは10~15cm、400gほどの重さがある。5月には実がつき、11月には黄色く熟すが、青いままの期間が長く、夏の間…

カナヘビの自切:補足

トカゲとカナヘビは「爬虫類」の仲間。そんな爬虫類の中でも最大の種数を誇るのが有鱗目(ゆうりんもく)で、その中で足(四肢)があるのがトカゲ類、足がないのがヘビ類。トカゲとカナヘビはいずれもトカゲ類です。 本州にはニホントカゲとニホンカナヘビが…

自切したカナヘビ

カナヘビは「ヘビ」とついているが、カナヘビ科カナヘビ属というトカゲの総称。アジアのほか、ヨーロッパ、アフリカに広く分布し、約26属280種が確認されている。日本でカナヘビといえば、ニホンカナヘビで、公園や河川敷、人家の庭先などでも見かける。 昨…

ムラサキバレンギクの花

ムラサキバレンギク(紫馬簾菊、Echinacea purpurea)はキク科ムラサキバレンギク属の多年草。エキナセア、またはエキナケアとも呼ばれている。北アメリカ原産の多年草で、花期は初夏から晩秋。丈夫で育てやすく、長期間開花するので、花壇などでもよく使わ…

ベニバナツメクサの花

今朝知ったのがベニバナツメクサについてのニュースで、『関川の河川敷 ストロベリーキャンドルが見ごろ【上越市】』(https://www.joetsu.ne.jp/249601)という内容。妙高市、上越市を流れる関川の河川敷でベニバナツメクサ(=ストロベリーキャンドル)が…

ナワシロイチゴの花

ナワシロイチゴ(苗代苺)はバラ科キイチゴ属で、枝や萼に棘があります。キイチゴの仲間で、初夏に薄紅~紅紫色の五弁花を咲かせます。そのナワシロイチゴの花が暫く前から咲いています。花の後に、鮮赤色の宝石のような集合果をつけますが、球状の果実は甘く…

フクシアの花

フクシア(ホクシア、ホクシャ、Fuchsiax standishi)は中南米などを原産とするアカバナ科フクシア属の植物です。フクシア属は約100種類あり、その中でも様々な園芸品種が作出されています。 フクシアの花は下向きに咲く特徴があり、独特な花姿がイヤリング…

バーベナの花

バーベナ(美女桜、Verbena)はクマツヅラ科クマツヅラ属の総称で、250種程の一年草および多年草を含んでいます。「ビジョザクラ」とも呼ばれ、園芸品種として好まれています。 バーベナは1年草として栽培され、サイズや色は多く、直立するものや這ってマッ…

コーカサススカビオサの花

コーカサススカビオサ(コーカサスマツムシソウ)の学名はスカビオサ・コーカシカ(Lomelosia caucasica)で、コーカサス地方が原産で、マツムシが鳴く頃に花が咲くことに由来します。大輪で花弁の広い花は園芸家に好まれ、花壇や鉢植えに用いられます。 ス…

本当に何も決っていない量子力学の世界

本当に何も決っていない量子力学の世界 放射性同位元素の振舞いは半減期と比例関係にある平均寿命τを使うと、「平均寿命τ だけ時間が経つと、放射性同位元素の数は初めの1/e になる」と表現できます。ここでe は自然対数の底e = 2.718281828 …。寿命と言って…

ペンステモン・ヘテロフィルス(Penstemon heterophyllus)の花

オオバコ科のペンステモン・ヘテロフィルスは欧米では品種改良が盛んで、園芸品種が多数あります。画像の花は透明感のある青色が美しく、園芸植物として高い人気があります(ペンステモン ヘブンリーブルー)。別名は「ヤナギチョウジ」、「ツリガネヤナギ」…

アスチルベの白花

アスチルベはユキノシタ科チダケサシ属の多年草植物。「ショウマ(升麻)」、「アワモリソウ(泡盛草)」、「アケボノショウマ(曙升麻)」が別名です。 アスチルベは日本の山野にも自生する多年草で、円錐形の花茎を伸ばし、ふわりとした小さな白やピンクの…

ニゲラの花

「ニゲラ」は学名のNigellaで、ラテン語の「黒い」という意味です。ニゲラの和名は「クロタネソウ(N. damascena)」。ニゲラはキンポウゲ科クロタネソウ属の一年草で、原産は地中海沿岸、西アジア。5月~7月頃に花を咲かせ、草丈は40cm~90cm程の繊細な細い…