カリンは中国原産で、江戸時代に渡来した。その特徴は樹皮が独特の斑模様をもち、ピンク色の花が美しく、大きな果実がたくさん実ること。実の大きさは10~15cm、400gほどの重さがある。5月には実がつき、11月には黄色く熟すが、青いままの期間が長く、夏の間青い色が変わらない(画像)。
そんなカリンの実の周りを見ていると、葉の上にキマダラカメムシの成虫がいるではないか。成虫は夏だと思っていたのだが、随分と早い。成虫の体長は20-23mm。国内に生息するカメムシ亜科最大種で、見事な姿をしている(画像)。
*キマダラカメムシは広葉樹の樹液を吸って生活している。春から夏にかけては前の年から越冬した個体や、その年に生まれた小さな幼虫などを見かける。夏から秋にかけて、成長して大きくなった幼虫や成虫が幹に張り付くように樹液を吸っている姿が見られる。キマダラカメムシは1770年に長崎県の出島で発見され、その後2008年に東京でも見つかった。着実に温暖化が進んでいることがわかる。