2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧
ツルソバ(蔓蕎麦)はタデ科イヌタデ属に分類される蔓性の多年草で、既に記しました。蔓を伸ばし、葉も花も蕎麦に似ていて、「蔓蕎麦」と命名されていても、食べることはできません。ツルソバは東アジア原産で、広く自生していて。湾岸地域でも見ることがで…
湾岸地域の空き地や路傍でいつも夏にお目にかかるのがアレチハナガサ。1月末になり、流石にその花はめっきり減った。アレチハナガサはどう見ても野生の雑草にしか見えない。バーベナの栽培種が野生化し、アレチハナガサ、ヤナギハナガサ、そしてダキバアレ…
昨日真冬に咲くツタバウンランの花を記したが、昨年からツタバウンランの仲間たちを数多く紹介してきた。そこで、その仲間たちをまとめて紹介しておこう。 ウンランモドキ(ネメシア)とも呼ばれるシュッコンネメシアはゴマノハグサ科で、中国名は龍面花。ア…
(1)瞬間 瞬間と永遠は時間の両極端にある概念と思われ、幾何学的にはそれらを点と線で表現してきました。線は点の集まりであるにもかかわらず、点のもつ性質と線のもつ性質はまるで異なっています。古来時間は直線を辿るかのように過去から現在を通り、さ…
オオバコ科のツタバウンラン(Cymbalaria muralis)の別名はツタガラクサ、ウンランカズラなど。道端や住宅街などの石垣のすき間、小川の岸辺などに自生し、花期は春~初夏ですが、湾岸地域では1月でも駐輪場で花をつけています。毎年同じ場所で花をつけてい…
フヨウカタバミの学名はOxalis purpurea、別名は「アオイカタバミ」。南アフリカ原産の多年草で、明治時代に入ったものが帰化し、北海道以外の道端や荒地等に自生しています。冬から春にかけて、直径3センチほどの花を咲かせます。湾岸地域でもあちこちで見…
アラカシの葉の付け根にあるとがったヤリの先端のようなものは冬芽。4月になれば、この芽が開いて新しい葉と枝を伸ばします。それが「芽吹き」。先月頃は目立たなかった冬芽も次第に大きくなってきました。 アラカシの「アラ」は葉の縁にあるギザギザが粗く…
ローズマリー・グレビレアの学名はGrevillea rosmarinifoliaで、原産地はオーストラリアの南東部。種小名は「ローズマリーのような葉を持った」の意です。その葉は確かにローズマリーに似ていますが、香りはありません。 ローズマリー・グレビレアの開花期は…
画像の小さなシクラメンはガーデンシクラメン。シクラメンとの違いはサイズと耐寒性。ガーデンシクラメンはシクラメンの半分以下の大きさで、寒さに強く、冬の屋外でも大丈夫。大きなシクラメンの方は冬には室内で育てる必要があります。小柄のシクラメンを…
40年近く前アメリカ数学会のサマースクールがイサカのコーネル大学でおよそ1か月間開かれ、それに応募したらOKが出て、8月をコーネルで過ごしたことがあった。昼の講義はいずれも刺激的だったのだが、数学基礎論が専門ではない私には理解するのが大変だった…
岡倉家の菩提寺は福井の西超勝寺(浄土真宗本願寺派)で、天心の墓所は巣鴨の染井霊園、墓の墓碑には釈天心(浄土真宗では戒名ではなく、法名)とある。 *「戒名」は出家して戒律を守り、修行していくための名前、「法名」は阿弥陀仏の教えを守りながら出家…
まずは彼の略歴を見ておきましょう。 「越後国頸城郡新井村(現在の妙高市)に生まれた森蘭斎(もりらんさい、1740-1801)は画才に恵まれ、24歳頃に長崎に遊学、医学を学ぶとともに、沈南蘋の高弟熊代熊斐(くましろゆうひ)に入門し、画才を認められ、師の…
冬のバラに見惚れるのは、冬のバラが綺麗だから。厳しい寒さの中で凛と咲く冬薔薇(ふゆそうび)は季語です。画像は1月に咲いているバラの花たちです。 バラと紛らわしいのがクリスマスローズ。キンポウゲ科ヘレボルス属の宿根草で、ヘレボルスとも呼ばれて…
奈良時代にまず伝来したのが白梅で、その後に紅梅が入ってきて、それぞれを区別して、「紅梅(こうばい)」、「白梅(しらうめ、はくばい)」と呼ぶようになりました。「紅梅」の文献上の初出は『続日本後紀』で、そこでは紅梅が遅咲きで、白梅が開花した後…
妙高に生まれ、育ち、離れ、帰り、訪れ、移り、亡くなる人たちを巡って、妙高の長い歴史が育まれてきました。まずは、そんな中の二人に焦点を当ててみたいと思っているのですが、その二人とは森蘭斎と岡倉天心で、天心は赤倉に移住した人、蘭斎は新井に生ま…
「富士には月見草が良く似合う(太宰治の「富嶽百景」)」とすれば、空には何が似合うのだろうか。富士でも構わないのだが、小さな子供なら、太陽、月、あるいは飛行機だときっと答えるに違いない。あるいは、冬の落葉樹の枝も空によく似合うと老人が呟くか…
アラビス プロクレンス グラシアはアブラナ科の耐寒性多年草で、開花は3〜5月ですが、今花をつけています。寒さには強く、逆に直射日光に弱いので、日陰やロックガーデンに適しています。 アブラナ科なのでアラビスの花はナズナの花によく似ています。1日前…
ガーベラ(Gerbera)は健康的な雰囲気の花。花茎が長く伸びて咲くのがガーベラの特徴です。多数の園芸品種が育成され、新しい品種が生まれ、多彩な花色と、一重、八重、その他の花形のバリエーションが多数あります。ガーベラはキク科ガーベラ属の多年草。開…
次の二つの推論について考えてみよう。デカルト(René Descartes、1596-1650)はフランスの哲学者で、私たちと同じような自意識を初めて意識した近代人。 (1)デカルトは心をもっている。 デカルトのロボットは心をもっていない。 それゆえ、デカルトとデ…
最近ヒメキンギョソウ(姫金魚草)の園芸種はリナリア(Linaria)と呼ばれることが多くなったが、そのリナリアが既述のヒマラヤユキノシタと同じように既に外の花壇で花をつけ始めている(画像)。 画像は主に流通しているリナリア・マロッカナ(Linaria marocc…
ヒマラヤユキノシタは早春にピンクの花を咲かせるのだが、既に咲き出している。ヒマラヤユキノシタはユキノシタ科の多年草で、草丈は20〜40cm、常緑性で冬でも緑色の葉姿を楽しむことができる。原産地は東アジア〜中央アジア。寒さに強いことを示す「ヒマラ…
対称性(Symmetry)と言えば、誰もが想い出すのは学校で習った線対称や点対称。それらが図形を移動し、回転しても、同じ形がそのまま保存されることを意味していたように、変化や運動がいつ、いつどこで起ころうと、それに対して同じ法則が適用され、同じ結…
昨日キク科の花を三種記したのですが、その中のノースポールの花の中に見つけたのが淡い黄緑色をした小型のカスミカメムシです。何とも憶えにくい名前ですが、妙に叙述的な名前で、ウスモンミドリカスミカメと呼ばれています。ウスモンミドリカスミカメはキ…
アブラナ科のスイートアリッサムは小花が集まって咲き、ほんのり甘く香ります。本来は多年草ですが、高温多湿に弱い性質のため、日本では一年草として扱われています。枝が横へ広がり、カーペット状になるので、花壇の前列や縁取りに植えられます。 そんなス…
「不易流行」は松尾芭蕉が『奥の細道』の旅の間に感得した思想で、「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」、つまり「不変の真理を知らなければ基礎が確立せず、変化を知らなければ新たな進展がない」、しかも「その本は一つなり」…
ノースポールの和名はカンシロギク(寒白菊)で、キク科フランスギク属の半耐寒性多年草。ノースポールの花は3cmほどの大きさで、中心が黄色の白い小ギクです。白い花びらと中心の黄色の組み合わせが印象的です(画像)。冬から初夏までの長い間、花を楽しむ…
マホニア メディア チャリティー(天頂咲ヒイラギナンテン/西洋ヒイラギナンテン)はメギ科の耐寒性常緑低木で、花は冬の12~1月に咲きます。画像は今咲いている花で、黄色が眩しい程です。樹高1~4m程の園芸種で、学名はMahonia × media cv. Charity。 ヒ…
ユークリッドの『原論』は「点とは部分のないもの」という点の定義から始まる。その点がサイズを持てば、その半分のサイズがあり、それは元のものの部分だから、点には部分があることになり、定義に反する。それゆえ、点にはサイズがない。ユークリッド幾何…
大寒のアオキには雪が似合う。アオキはアオキ属の常緑低木。「アオキ」という和名は常緑で、若い枝も緑色のため。日陰に強い庭木として知られ、現在では自然のものより人が管理する数の方が多いほど。湾岸地域にもあちこちに植えられていて、お陰で緑が目立…
アネモネに似て、ラナンキュロスの花姿態も何とも艶めかしい。キンポウゲ科のラナンキュラスは幾重にも重なった花弁が魅力的な秋植え球根。最近は花の色や形が改良され、香りのよい品種が数多くつくり出されている。今年はその花姿が少なく、少々寂しい気が…