2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧

オリーブの実

台場の端にあるホテルにはたくさんのオリーブの木があり、昔なら珍しい光景だったのですが、今の湾岸地域にはそこかしこにオリーブが植えられ、日常の風景になっています。オリーブはモクセイ科の常緑高木。実がオリーブ・オイルの原料や食用になるため、広…

パンパスグラスの花穂

秋の風景にススキは欠かせないものですが、湾岸地域ではススキだけでなく、お化けススキのようなパンパスグラスもあちこちで見ることができ、少々変わった秋景色を演出しています。 雌雄異株のパンパスグラスは雌株の花穂の方が大きく、長い毛があります。「…

柿の実から想うこと

子供の頃の田舎には柿の木が多かった。甘い柿も渋い柿もたくさんあって、秋になるとあちこちで赤くなった柿の実を見ることができた。そして、柿の実を木からとって食べることも思い出される。そのためか、私には柿の実を買うという考えそのものがなかった。…

大鹿庚申堂、安宮神社の例大祭

「大鹿庚申堂清水は名水として有名です。山岳信仰で有名な妙高山には烏天狗が住んでいたという言い伝えがあり、その烏天狗に因んで仕込まれたのが「妙高 天狗の隠し酒」。妙高市関山の原通地区で栽培された酒造好適米「越淡麗」を用い、仕込み水には大鹿庚申…

ハナミズキの赤い実

ハナミズキ(花水木)はミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉高木。別名はアメリカヤマボウシで、日本の近縁種のヤマボウシに似ていることに由来します。ハナミズキは北アメリカ原産でアメリカを代表する花の一つです。ハナミズキが日本へ入ってきたのは明…

シュウメイギクの花たち

既に記したシュウメイギク(秋明菊)はキンポウゲ科の多年草で、湾岸地域でも公園などで見ることができ、今ではポピュラーな花です。日本で自生しているものは中国原産のようですが、地下茎でよく増えます。シュウメイギクは華奢な葉茎の先に白やピンクの可…

ユリオプスデージーの黄色い花

近くの公園ではマーガレットコスモスやキバナコスモスの花が賑やかでしたが、それがそろそろ終わり、今花を開いているのがユリオプスデージー(Euryops pectinatus)。コスモスと同じように集団の美しさを楽しめます。属名のユリオプスはギリシア語で「大き…

ウラナミシジミの自己擬態から

敵にとって大きな目玉は威嚇になりますが、小さい目玉は鳥やカマキリなどの外敵にとって、威嚇とは逆に、狙いの的となってしまいます。目を狙われたら、チョウも一溜まりもありません。そのため、ウラナミシジミは自分の別の場所に偽物の目をつけているので…

まだ咲いているマメアサガオの花

近くの公園脇の歩道橋に蔓が絡んでいて、小さな白い花が見える。近づいてみると、去年よく見たマメアサガオの花が咲いている。 マメアサガオは北アメリカ原産の1年草で、1955年に東京近郊での帰化が報告され、現在では関東地方以西で道ばたなどに見られる。…

ウラナミシジミについての豆知識

10月末になっても湾岸地域ではシジミチョウ類が活発に活動している。シジミチョウのオスとメスの違いは様々なことを示唆してくれる。ウラナミシジミのオスの翅は全体に青く、メスの翅は青い色がほとんどない。眼のような模様は眼状紋といい、またハネが細く…

モチノキの実

湾岸地域にはモチノキとその仲間、つまり、モチノキ科モチノキ属の常緑高木がたくさんあります。樹皮から鳥糯(とりもち)が採れるため、モチノキと呼ばれるようになったのですが、日本語の「もち」は鳥糯のこと。現在は鳥類の捕獲に鳥糯を使うことは禁止さ…

マルバアメリカアサガオの花

10月も終わりに近く、そろそろ花が少なくなってきたのがヒルガオ科のマルバアメリカアサガオ(丸葉亜米利加朝顔)。 マルバアメリカアサガオの花はマメアサガオの2倍以上あるが、それでも随分小さく、普通のアサガオの半分ほどしかない。花の色はノアサガオ…

ツルマメの花と実

ツルマメ(Glycine soja)はマメ科ダイズ属の一年草で、蔓植物。別名はノマメ。ダイズの原種とされるツルマメは、道ばた、野原などに生えています。大豆の原種といっても、ツルマメと大豆はかなり姿形が違います。畑の大豆は直立していて、茎は太いのですが…

歩道のトノサマバッタ

私が湾岸地域でトノサマバッタ(殿様飛蝗)を見たのはこれが初めてである。草の繁る空き地から歩道に飛び出してきたのだ。バッタを見ながら、子供の頃の野原が急に記憶の中から浮かび上がってくる。田舎の原っぱには色んな昆虫が棲む世界が確かにあった。 ト…

アメジストセージの花(3):A君の意見

「これは神ではない」、「「これはパイプではない」はパイプではない」等々の非日常的な文は一体どのような意味で真、あるいは偽なのか。このような問いは一見とても哲学的に響くのだが、実はそのほとんどが頓智の問題か禅問答に過ぎないというのがA君の実感…

セイタカアワダチソウの花

湾岸地域ではセイタカアワダチソウ(背高泡立草)がめっきり減ってきています。キク科アキノキリンソウ属のセイタカアワダチソウは私には秋の象徴のような花でしたから、寂しい気持ちが年々強くなっています。湾岸地域の開発が進み、空き地や野原が減ったこ…

イヌタデ(犬蓼)の花

子供の頃、あちこちに繁茂していたのがタデ科のイヌタデ。「蓼食う虫も好き好き」と言われますが、タデは食べると辛味があり、それを好んで食う虫もいるということ。でも、「イヌタデ」は食べても辛くないので「イヌ」がついたようです。別名が「アカマンマ…

アメジストセージの花(2)

アメジストセージの萼(がく)と花との色合いは何とも絶妙です。そこで、次のような表現を考えてみて下さい。最初の二枚の画像の下に、「これはアメジストセージの花ではない」という文をつけたとします。画像は紫色の萼で、そこから「白い花」はまだ出てい…

アメジストセージの花(1)

アメジストセージ(Salvia leucantha)はシソ科の植物で、メキシカンセージ、メキシカンブッシュセージともいい、学名をかな表記したサルビア・レウカンサも使われます。 メキシコから中南米が原産で、高さは1~1.2mになり、線形の葉は軟毛に被われます。晩…

ハクチョウソウとクサギの花:目立つ雄しべ

ハクチョウソウ(ガウラ)の花は花弁が4枚で、先端が開いた雌しべ1本と縦長の雄しべ8本が印象的です。ハクチョウソウは初夏から秋まで次々と白やピンクの花を咲かせる宿根草で、アメリカのテキサス州やルイジアナ州に自生する植物。開花期は5~10月と長く…

マリーゴールドの花

マリーゴールドはキク科マンジュギク属のうち草花として栽培される植物の総称と言われています。マリーゴールドは鮮やかな黄色や橙色の花を長期間次々と咲かせます。栽培も容易で、ポピュラーな花です。 草丈が低く枝分かれの多いフレンチ・マリーゴールドと…

シュウメイギクの花

シュウメイギク(秋明菊)はキンポウゲ科の多年草で、湾岸地域でも公園などで見ることができます。日本で自生しているものは中国原産のようですが、地下茎でよく増えるので、群生している姿も見かけます。シュウメイギクは華奢な葉茎の先に可憐な花を幾つも…

秋の雌のジョロウグモ

昨年多かったジョロウグモ(女郎蜘蛛)は今年目立たなかったのだが、秋が深まり、目につき出した。ジョロウグモは害虫を捕食する益虫で、都市部から山地まで広く生息し、観察される時期は 9月~11月頃。湾岸地域の辰巳や夢の島の公園内でもジョロウグモとそ…

メランポディウムの黄色い花

メランポディウム(Melampodium divaricatum)はメキシコ~北米原産で、キク科の一年草。春から秋にかけて黄色い花を咲かせます。英語名バターデイジーは小さなひまわりです。メランポディウムはキク科特有の花をつけ、管状花と舌状花からなっています。その…

ホウジャクとペンタス

ペンタスはアフリカの多くの地域とイエメンに自生するアカネ科の低木。和名はクササンタンカ(草山丹花)。ペンタスの開花期は夏から秋で、冬を越して毎年花を咲かせる。 既に何度も言及してきたホウジャクが秋の日差しの中でそのペンタスの花の蜜を吸ってい…

クサギの花:補足

クサギの実の色に魅了されて、つい花の方は見過ごしてしまいがちなのだが、夏に咲いていた花を載せておこう。実の色とは違って、繊細で今様の形状の花は7月~8月頃に花柄が長く、白い小花が枝先に集まって咲きます。花は美しく、臭い葉と違って、ユリやジャ…

クサギの瑠璃色の実

「クサギ(臭木)」はその名前とは裏腹に、実の瑠璃色が私を魅了してやまないのである(画像)。葉に異臭があることから「臭木」となったのだが、錠剤のビタミン剤の匂いに似ていて、なぜか懐かしい。 クサギの瑠璃色の実は古くから「常山の実」と言われ、実…

ネムノキの実と花

ネムノキ(合歓木)はマメ科の落葉高木。そのネムノキの同じ木に二度咲きの花と最初の花からできた実の両方がついています(画像)。また、他の木でも二度咲きの花がたくさん咲いていて、タイミングの良さに嬉しくなったのですが、同時にネムノキの花と実の…

スイフヨウの花色と温度

今年はまだフヨウの花が咲き続けていますが、フヨウの八重咲変種スイフヨウ(酔芙蓉)も元気です。朝咲き始めた花弁は白く、時間がたつにつれてピンクに色が変わる様子を「酔って赤くなる」ことに喩えて、命名されたことはよく知られています。中国中部原産…

「なかよく かしこく たくましく」と「よい子 つよい子 できる子」

今年の4月に妙高高原北小学校と妙高高原南小学校とが統合され、新たに妙高高原小学校が誕生し、新たな教育目標は「なかよく かしこく たくましく」となりました。この教育目標を見て、思い出したのが私の通った小学校の教育目標(「よい子 つよい子 できる子…