モチノキの実

 湾岸地域にはモチノキとその仲間、つまり、モチノキ科モチノキ属の常緑高木がたくさんあります。樹皮から鳥糯(とりもち)が採れるため、モチノキと呼ばれるようになったのですが、日本語の「もち」は鳥糯のこと。現在は鳥類の捕獲に鳥糯を使うことは禁止されています。モチノキは刈り込みに強く、公園や庭に植栽されますが、派手な庭木が増えた現代でも、日本庭園には欠かせない植木であり、モッコク、モクセイとともに「庭木の三大名木」とされています。

 モチノキは雌雄異株で、雌の木には直径1センチほどの実ができ、秋(11月頃)になると朱色になり、鳥の餌になります(画像は赤くなり出した実)。葉は枝から互い違いに生じ、長さは4~8センチほどになり、革質で表面には光沢があります。モチノキは葉が堅いため、立派な垣根になります。