2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧
スイカズラ(吸い葛、吸葛、忍冬)はスイカズラ科の常緑つる性木本。別名はニンドウ(忍冬)やキンギンカ(金銀花)。花に甘い蜜があり「蜜を吸うつる植物」から吸い葛、冬でも緑の葉から忍冬、白と黄色の花がついていることから金銀花。花期は初夏だが、10…
ロボウガラシはアブラナ科エダウチナズナ属の多年草で、ヨーロッパ、西アジア原産。ロボウガラシ(路傍枯らし)はその名の通り、路傍で見られる帰化種。同じアブラナ科の「ルッコラ」に似ていて、味もゴマのような香りで、辛みや苦みがある。葉を潰すと特有…
今年はスズメガ科のホウジャクやオオスカシバをよく見てきたが、まだ戸外で静止した個体は見たことがなかった。フヨウの花から花へ飛び移り、ホバリングしながら口吻を伸ばして蜜を吸っているホシホウジャクを見ていたのだが、終に花に止まった個体を見るこ…
タデ科のオオイヌタデは日本全土の道端や荒れ地、河原に生えています。花序は長さ3〜7cmと長くて先は垂れ下がり、淡紅色または白色の花をつけます。花期は6〜11月。花の穂は3センチメートルから7センチメートルほどで、ゆるやかに垂れる傾向があります。花色…
無数の基本的要素が縁起によって因果関係をつくり、それによって事象が構成されています。でも、その事象は瞬間(刹那)的に生起し、消滅します。次の瞬間に、同じ構成要素によって新たな因果関係が結ばれ、また事象が生起し、消滅します。そして、それが連…
キクイモはキク科ヒマワリ属の多年草。そのため、キクイモの花はヒマワリの花によく似ています。北米原産で、日本には幕末の頃に渡来し、戦時中に加工用、飼料用に栽培されました。現在はほとんど栽培されておらず、そのためか、私がキクイモを知ったのは昨…
ツルムラサキ(蔓紫)が絡まった姿を見て驚き、それが食べられると知ってさらに驚いたのは数年前のこと。とはいえ、まだツルムラサキを食べておらず、その味を伝えることができない。 ツルムラサキはツルムラサキ属の二年草で、熱帯アジア原産のつる植物。今…
諸行無常、万物流転の他に「世の中のすべてのものごとは、つながりあっていて、個として独立しているものは一つもない」というのが諸法無我で、諸法は涅槃すらも含むあらゆる事象(一切法)を指していて、全てのものは因縁によって生じたものであって実体性…
散歩の最中にヤマブキの植栽の中に見出したのがアキノノゲシの花。薄く色褪せたような花色に妙に惹きつけられる。 キク科のアキノノゲシ(秋の野芥子、秋の野罌粟)は春に咲くノゲシ(ハルノノゲシ)に似ていて、秋に咲くことから付けられた。春咲くノゲシよ…
キツネノマゴ科のコエビソウ(ベロペロネ)はメキシカン・シュリンプ・プラント(Mexican shrimp plant)とも呼ばれるメキシコ原産の常緑の低木です。コエビソウは開花期間が非常に長く、15度以上の気温があれば、周年開花します。画像は今咲いているコエビソ…
薔薇戦争は百年戦争後のイギリスで1455年から30年間続いた内乱です。王位継承をめぐって、ランカスター家とヨーク家が争いました。その際、紅バラ、白バラをそれぞれの家紋にしていたため、「薔薇戦争」と呼ばれています。結局、赤バラのランカスター家の一…
昨日記したヒルガオと同じように、10月中旬を過ぎてもノアサガオ(野朝顔)が元気に花をつけています。ノアサガオは南アメリカ原産のヒルガオ科の帰化植物で、生態系被害防止外来種リストの重点対策外来種に指定されています。茎は10mを越え、葉も巨大で、…
ヌルデハイボケフシのついたヌルデの葉を見ると、ほぼ条件反射的に身を引いて、緊張する癖が今でも残っていて、私の身体的反応は今でも変わっていません。正に三つ子の魂百までという訳です。子供の頃、あちこちにヌルデが自生していて、祖父母からはかぶれ…
以前、湾岸地域で咲いているのはほぼすべてコヒルガオだと述べたのですが、それは今年も変わっていません。草むら、道端、運河の土手、公園など、どこにでも生える蔓性の多年草で、薄いピンク色のアサガオのような花は、湾岸地域ではまずはコヒルガオとみて…
ススキはイネ科ススキ属の植物。尾花(おばな)とも呼ばれ、秋の七草の一つです。また、茅(かや、「萱」とも書く)と呼ばれ、有用植物の主要な一種。かつて茅は農家で茅葺(かやぶき)屋根の材料に用いられ、家畜の餌として利用されていました。そのため、…
オオハルシャギク(大春車菊、大波斯菊)はキク科コスモス属の一年草ですが、コスモスと呼ばれることがほとんどで、稀にアキザクラ(秋桜、漢字の「秋桜」はコスモスとも読まれる)とも呼ばれます。桜が日本の春を代表する花なら、コスモスは菊と共に秋を代…
「夕焼け小焼け」の「小焼け」は何を意味しているのか。こんなつまらない問いから始まった話は、科学的な「小焼け」のもっともらしい説明を的外れにする「朝焼け小焼け」の存在によって言語レベルのレトリックの説明に頼ることになりました。その「朝焼け小…
アマリリスは20㎝近い花径のある鮮やかな色の花をまっすぐ立ち上がる太い茎に咲かせます。アマリリスはヒガンバナ科の植物の総称で、原産は中南米・西インド諸島。多くの園芸品種があります。地中に鱗茎をつくる多年草で、その花は初夏にユリに似て、六弁の…
今年はホトトギス(杜鵑草)の花が遅い。キンモクセイも遅いが、高い温度が関係しているのかも知れない。高温ストレスによるキクの開花遅延が有名だが、ホトトギスも高温で開花が遅れている。 ホトトギスとタイワンホトトギスの花の大きな違いは、タイワンホ…
ハナセンナはマメ科センナ属の観賞用の栽培種で、「アンデスノオトメ(アンデスの乙女)」という名で流通しています。また、旧属名のカッシア(Cassia)とも呼ばれていて、コバノセンナ(小葉の旃那)とは品種が違います。コバノセンナは「葉っぱは丸くてやや…
今年はなかなかキンモクセイの花が咲かないと気にしていたのですが、この数日で花が開き出しました。湾岸地域にはキンモクセイが多く、気になる強い香りが漂い出しています。キンモクセイ(金木犀、巌桂)は小さいオレンジ色の花を木全体に無数に咲かせます…
問題を見つけ、解くことに邁進することは、解答のわかった問題をつくり、人を試すということとは大違いですが、昨今の詐欺にひっかからないための老人向けの実践的な訓練はそれなりに有意義なものです。前置きはこれくらいにして、以前につくった問題を再度…
10月7日にシオンの花について記しました。公園にたくさん咲いていて、陽の光を浴びて、多くの昆虫が集まっています。シオン(紫菀、Aster tataricus)はキク科シオン属の多年草で、別名はオニノシコグサ(鬼の醜草)、ジュウゴヤソウ(十五夜草)、オモイグ…
サルビア・アズレア(Salvia azurea、Blue sage)はシソ科アキギリ属の宿根多年生植物。アメリカ南東部原産で、夏から秋にかけて空色の花を咲かせ、爽やかな秋風に揺れています。アズレアという名前の通り、花は透明感のある空色で、背丈の高い花が穂状にび…
人は齢を重ねるにつれ、考えることが面倒になり、計算することも厄介になります。運動も恋愛もしかりで、何事も億劫になります。そこで、A君は老人性の怠け虫への対処を考えてみました。 「物体が運動するならば、時間が存在する」と述べたのはアリストテレ…
ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)はナス科ナス属の多年生植物。熟した果実にヒヨドリが群がって食べる様子が、酒に酔った人たちが騒ぐ様子に似ているというのがこの珍しい名前の由来です。 全草に柔らかな毛を持ち、葉はアサガオに似た三裂したものから、卵状のも…
ツマグロヒョウモンは暖かい地域を好むチョウですが、今では温暖化のため秋でも見ることができます。湾岸地域だけでなく、あちこちでツマグロヒョウモンが生息域を拡大しているようですが、この秋初めて雄のツマグロヒョウモンに出会いました。 蝶の中では雄…
斐太神社の石碑「郷社斐太神社」、「延喜式内斐太神社」に比べ、小出雲の賀茂神社の石碑は「賀茂神社」、もう一方は「一視同仁(いっしどうじん)」の碑で、これが何を意味するか気になります。「一視同仁」は「視を一にし仁を同じくす」と読みます。「一視…
ハナアブはアブと名前がついていますが、人を刺すアブではなく、ハエの仲間です。古くはショクガバエ(食蚜蠅)と呼ばれていて、アブラムシを食べるハエという意味です。一部の幼虫がアブラムシを主食とするためです。英語では Hoverfly、Flower flyと呼ばれ…
今年もようやく秋が訪れたが、秋の七草で忘れてならないのがハギ(萩)。既にシロバナハギの花について記した。ハギは秋の七草の一つだが、草ではなく、落葉低木。 ハギはこまやかな花をたくさんつけ、風に揺れる様子は風情があり、和歌や俳句によく詠まれて…