チガヤの花の黄色い雄しべ

 チガヤ(千萱、茅、白茅)は単子葉植物イネ科チガヤ属の植物。日当たりのよい空き地に一面にはえ、細い葉を一面に立てた群落を作り、白い穂を出します。かつては食用にもなり、古くから親しまれた雑草です。湾岸地域の空き地は少なくなってきていますが、まだあちこちにチガヤの群落を観ることができます。和名「チガヤ」の「チ」は千を表し、多く群がって生える様子を表し、千なる茅(カヤ)の意味です。花穂は漢字で「茅花」と書くことから、チバナ、ツバナの別名でも呼ばれます。

 チガヤの白い穂が風に揺られる光景は多くの人を惹きつけるのですが、開花したチガヤは地味なしっぽのような花序をもち、拡大するとそれも意外と綺麗なのです。紫色の櫛状のものが雌しべ、黄色いものが雄しべです。画像は道端で偶然見つけたのですが、黄色い雄しべが鮮やかで、つい見惚れてしまいました。