「ヒルガオ」は夏の季語。私の子供の頃の記憶でも確かに夏の花なのだが、このところ温暖化のためか、4月中旬には花が咲き出している。総じて印象の薄い花であるのは確かなのだが、逆にそれが私の記憶に残っているように思えてならない。周知の如く、ヒルガオはアサガオのように朝開花し、昼に咲き誇り、夕方に萎み、それがこの名前の由来になっている。だが、そのアサガオは5月の今はまだ咲いていない。
アサガオの人が作り出した姿に比べると、何とも素朴で色気がなく、さっぱりしている。それが私の子供心を捉えたのかも知れない。子供の頃から私はヒルガオが好きだった。