ノアサガオとヒルガオの花

 「野朝顔」とは何とも味気ない名前だと言いたくなるのだが、「野菊」も「野薔薇」も味のある名前だと思う人は少なくなく、どうして「野朝顔」は味気ないのかよくわからない。アサガオは昔から園芸種で,野の草ではなかったからなのか。

 ノアサガオは熱帯から亜熱帯地域に自生するつる性の多年草で、沖縄では海岸付近に旺盛に繁茂している。画像のような「オーシャン・ブルー」が代表的だが、昨今の「緑のカーテン」ブームによって、注目されている植物の一つで、窓や壁を覆って日ざしを遮り、柔らかな日陰をつくってくれる。

 一年草アサガオと比べて格段に強く、10m以上もつるを伸ばす。開花期間は長く、霜が降りる11月まで咲き続け、10月上旬には花数が最も多く、美しくなる。しかもヒルガオのように夕方まで咲き続ける。

 そのヒルガオ(昼顔)はヒルガオ科の植物で、アサガオと同じく朝開花するが、昼になっても花がしぼまないので、この名前がついた。蔓性の多年草で、春から蔓が伸び始め、夏にかけて道ばたなどに繁茂する。

 湾岸地域ではあちこちで一斉に薄いピンク色で直径5~6cmの花を咲かせている。整備された歩道の周りや空地に群れをなして咲く姿は湾岸部では野草の女王である。花や蕾は生でも食べることができる。そのためか、昆虫などの小動物がよく訪れる。ヒルガオとコヒルガオ(小昼顔)は、花のサイズはヒルガオの方が少し大きく、葉もヒルガオの方が細長いなどの違いがあるが、見分けるのは難しい。

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