今年もようやく秋が訪れたが、秋の七草で忘れてならないのがハギ(萩)。既にシロバナハギの花について記した。ハギは秋の七草の一つだが、草ではなく、落葉低木。
ハギはこまやかな花をたくさんつけ、風に揺れる様子は風情があり、和歌や俳句によく詠まれてきた。『万葉集』に一番多く登場しているのがハギである。
ミヤギノハギ(宮城野萩)は枝が垂れ、その枝一杯に紫紅色の花をつけた姿が優美で、ハギの仲間では最も良く植えられている。紫紅色の花ばかりだと、見飽きてしまうのだが、その中に白い花を見つけると、また新鮮な風景が蘇るのである。湾岸地域でもハギのシロバナを見ることができる。ミヤギノハギの変種がシロバナハギで、人は欲張りで白色と紫紅色の両方を求める。