ツツジだらけの歩道

 サクラの花が散ると、ツツジの花が咲き出し、今が満開である。公園や歩道には赤や白のツツジの花が咲き誇っている。それにしても、ツツジだらけの歩道は私には異様な風景に思えるのである。子供の頃、故郷で今のような光景を見たことがなかった。

 東京のツツジの歴史は徳川家と関係している。家康はツツジが好きで、江戸幕府ツツジの植栽に力を入れることになったのが始まり。秀忠や家光もツツジ好きで、市中のあちこちでツツジが植えられることになった。それが大名たちにも伝わり、大名の「庭園づくり」にもツツジが盛んに用いられた。そのためではないだろうが、今でも都はツツジの植栽に積極的である。

 兎に角、暫くはツツジだらけの歩道を歩くしかあるまい。