秋の雌のジョロウグモ

 昨年多かったジョロウグモ(女郎蜘蛛)は今年目立たなかったのだが、秋が深まり、目につき出した。ジョロウグモは害虫を捕食する益虫で、都市部から山地まで広く生息し、観察される時期は 9月~11月頃。湾岸地域の辰巳や夢の島の公園内でもジョロウグモとその網を見ることができる。

 ジョロウグモは秋を代表するクモで、体長が雌雄でまるで違う。雌は35ミリ程で、腹部は太くて長く、青色と黄色の幅広い横縞があり、腹端が赤くなり、色鮮やか(画像はそれぞれ異なる個体で、いずれも雌)。だが、雄は7~8ミリほどしかなく、目立たない。

 ジョロウグモの網は金色で、網をつくるクモの中では最も複雑で、精巧。その網が幾つも張り巡らされ、秋の林の端では網が陽の光の下で輝いている。