ユリ科のタイワンホトトギス(台湾杜鵑草)の花は11月中旬で終わったと思っていたが、12月中旬にまた咲き出していて、少々驚いた。12月に咲くタイワンホトトギスの記事を見たことがあるので、不思議ではないのだろう。タイワンホトトギスは日本では西表島だけにわずかに自生し、台湾ではごく普通にみられるホトトギスで、絶滅危惧1類Aに指定されている。それゆえ、私が知るタイワンホトトギスは交配による園芸種と思われる。だから、絶滅危惧種だが、あちこちで目にするという訳である。
タイワンホトトギスの他にもホトトギスには日本の固有種が多数あり、中には白や黄色のホトトギスもあり(画像)、山野草として人気がある。ホトトギスとタイワンホトトギスとの大きな違いは、花の付き方。タイワンホトトギスは茎の上部が枝分かれして、花だけを複数つける。つまり、タイワンホトトギスは葉腋(ようえき)に花をつけないが、ホトトギスは葉腋に花をつける(葉腋は葉と葉のついている茎との股になった部分、つまり、「葉の付け根」)。
(シロバナタイワンホトトギス)