サンゴジュの赤い実

 サンゴジュは関東地方以西の本州、四国、九州及び沖縄の主に沿海地域に自生するスイカズラ科の常緑広葉。公園などによく植えられていて、今はその赤い実を見ることができる。

 夏から秋に赤く熟す実(画像)を海のサンゴに見立てて、「珊瑚樹」と名付けられた。紅朱色の珊瑚を小さな玉に加工し、その真ん中に穴をあけて金銀などの針金を通し、その針金を組み合わせてかんざしや飾りものにしたのが珊瑚の加工品。実の先端に雌しべの柱頭が残っていて、それが房状になっている様子はまさに珊瑚の細工品といったところ(画像)。

 サンゴジュは葉が厚いので燃えにくく、材には水分が多いので防火のために庭木や生け垣にされることが多い。それにしても画像のサンゴジュは樹一杯に実をつけ、呆れるほどの姿である。だが、垣根として刈り込まれると、花も実も見ることができない。

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