ノカンゾウの花

 ヘメロカリスはユリ科多年草で、ニッコウキスゲノカンゾウヤブカンゾウユウスゲなどがこの仲間の野性種として知られています。ヘメロカリスという聞き慣れない名前は品種改良された園芸品種を指しています。「ヘメロカリス」はギリシャ語で「一日の美」のことで、花は朝開いて夕方には萎んでしまいます。でも、1本の花茎には多くの蕾をつけ、次々と咲いていくため、花は二週間程楽しめます。花が一日で萎れてしまうので英語では「Daily lily」と呼ばれます。園芸品種は2万以上あるといわれ、花色、花形、草姿など様々。午前中の花が美しいと言われますが、画像はいずれも午後のものです。

 ヘメロカリスもゼンテイカ(禅庭花、ニッコウキスゲの別名)も聞き慣れない名前ですが、「ニッコウキスゲ」の名前なら大抵の人は知っています。野生のニッコウキスゲユウスゲカンゾウ類を品種改良して生まれた園芸種がヘメロカリス。つまり、ニッコウキスゲはヘメロカリスの野生種なのです。日本にはニッコウキスゲノカンゾウヤブカンゾウが自生し、古くから親しまれてきました(画像はノカンゾウ)。

 ニッコウキスゲは日光の霧降高原、尾瀬ヶ原霧ヶ峰などの大群落が有名です。でも、日光地方の固有種という訳ではなく、ヘメロカリスは日本各地に普通に分布しています。ヘメロカリスの開花盛期は主に6月から7月ですが、5月から咲く早生品種から8月に咲く晩生品種まであります。

*八重咲きのノカンゾウヤブカンゾウです。

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