秋の紅:バラとダリア

 薔薇戦争百年戦争後のイギリスで1455年から30年間続いた内乱。王位継承をめぐって、ランカスター家とヨーク家が戦った。紅バラ、白バラをそれぞれの家紋にしていたため、「薔薇戦争」と呼ばれている。結局、紅バラのランカスター家の一族テューダー家のヘンリーが、白バラのヨーク家のリチャード3世を倒し、ヨーク家のエリザベスと結婚することで終結した。終結の際、紅いバラと白いバラを重ねた紋章「テューダーローズ」が作られ、イングランドの国花に制定された。テューダーローズは実在しないが、白とピンクが混じった「ヨーク アンド ランカスター」が名前通りに両家をイメージした品種。イングランドはテューダーローズ、スコットランドはアザミ、ウェールズはラッパスイセン北アイルランドはシャムロックがそれぞれ国花(では、イギリスの国花は?)。

 ダリアはキク科ダリア属の総称で、和名は花の形がボタンに似ていることからテンジクボタン(天竺牡丹)。メキシコが原産で、その後1842年にオランダから日本に渡来し、昭和期には家庭の庭先を飾る夏の花として普及した。メキシコ国花のダリアは耐寒性多年草で、夏から秋にかけて開花し、大きな花輪と色鮮やかな花色が特徴。私の中では秋のキクとダリアが部分的に重なっている。キク科のダリア(Dahlia pinnata)の別名はテンジクボタン(天竺牡丹)。日本におけるダリアの栽培の歴史は長く、1841年の『百花培養集』にダリアについての最初の記載がある。球根植物のダリアは夏から秋にかけて開花し、大きな花輪と色鮮やかな花色と咲き方が特徴である。

*ダリアはキク科の草、牡丹はボタン科の木

 

 紅バラに 微かに見える 秋の黒

 一輪の 紅いダリアが 秋を生き