見事な黄色(イペーとトウカエデ)

 イペあるいはイペーは、ノウゼンカズラ科の広葉樹。イペとは南米先住民語で〈皮の厚い木〉を意味する。ブラジルの国花のイペーの木には、桜と同様に花が咲き終ってから葉が出てくるという特徴があり、黄色い花は一ヶ月ほど咲き続ける。イペーの別名としてよく聞かれるのがコガネノウゼン。

 イペーの木は3~5月のころになると、真っ直ぐに大きく伸びた柄の先に6~7cmほどの黄色い花を咲かせる。葉はまだないため、木はたくさんの黄色の花だけで埋め尽くされる。花の形はラッパ状で、それが別の別名ゴールデントランペットツリーの由来。

 樹木全体が黄色なのが、中国を原産とするカエデの仲間で、トウカエデ(唐楓)。江戸時代(享保9年)に中国から徳川幕府に寄贈されたのが始まりで、現在は日本中に幅広く分布。紅葉が美しい上に、大気汚染などの公害に強く、街路樹としてよく見かける。

  イロハモミジ同様にプロペラ様の実ができる。実(種)の数はカエデ類の中でも相当多い部類に属する。ハナチルサト(花散里)は園芸品種で、新葉は薄ピンクやクリーム色、その後、季節の移ろいと共に濃緑、紅、紫と葉色が変化していく。葉が七色に変化するところからメープルレインボーという別名がある。

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