2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

因果的な「ならば」の否定

「ならば」と必要条件、十分条件の関係の確認からです。P⇒Q(Pならば、Q。英語なら、If P, then Q.)は条件法(conditional)と呼ばれます。Pが真で、Qが偽のとき偽になる以外は真です。この条件法P⇒Qが真のとき、PはQの十分条件、QはPの必要条件と言われま…

ハコネウツギの花色変化(へんげ)

ハコネウツギの花は咲き始めが白色で、次第に桃色へ、そして終には赤色に変わります(画像)。ところが、ニオイバンマツリの色変化は紫から白色へ変わり、開花盛期には多色咲きのようになります。花は咲き始め濃い紫色で、次に薄い紫色、2日ほどで白色になり…

サザンカの花

サザンカは私の住む江東区の木、花で、街路樹や生垣のサザンカが咲き始めています。サザンカは、ツバキ科ツバキ属の常緑の広葉樹。サザンカの花と言えば、童謡の「たきび」の歌詞が反射的に口をつきます。今は焚火などすっかり見られなくなりました。 サザン…

秋のアネモネ

最近は霜に強い品種も出回り、秋から春にかけて開花するアネモネもあるようなので、落ち葉の中でアネモネの花を見るのも不思議ではありません。 アネモネ・シルベストリスは春と秋に咲きます。でも、アネモネ・シルベストリスの花はシュウメイギクによく似て…

コウテイダリア、あるいはキダチダリアの花

コウテイダリア(皇帝ダリア)は学名の Dahlia imperialisを訳したもの。別名のキダチダリア(木立ダリア)は英語名のTree dahliaを訳したもの。それぞれ植物のサイズ、茎の特徴から命名されていて、命名の仕方の違いを垣間見ることができます。皇帝ダリアは…

秋の露虫

ツユムシ(露虫)はバッタ目キリギリス科の昆虫。イソップ寓話の「アリとキリギリス」を思い出してしまうが、12月まで元気なのがツユムシ。 和名は弱々しい外見からつけられたようだが、完全な草食性で、6〜12月までの長い期間ずっと成虫が見られる。 ツユム…

実りの秋:ジョロウグモ

ジョロウグモは産卵期を迎えると、腹部の色彩や模様が一層鮮やかになってきます。大きな腹部はジョロウグモの見事な色模様の刺青をさらに強調しています。ジョロウグモの張り切った体は生と性が一緒になった姿そのものであり、命を引き継ぐ緊迫した状態を強…

ネズミモチの実の色:緑から黒へ

ネズミモチはモクセイ科イボタノキ属で、葉がモチノキに似ていて、実がネズミの黒い糞に似ていることから命名されました。ネズミモチは常緑小高木で、よく分枝し、高さ5mほどになります。実は核果で、長さ8〜10mm、直径5〜7mmの楕円形。10〜12月に緑色の実…

ネリネの花

ヒガンバナ(彼岸花)の狂い咲きかと訝るが、よく見るとヒガンバナより小ぶり。見直せば、ネリネの赤い花。ネリネはヒガンバナ科ネリネ属で、ヒガンバナの仲間、南アフリカ原産で、大正時代に渡来。ヒメヒガンバナとも呼ばれ、11月の下旬頃から咲き始める。…

ハナイソギクの花

ハナイソギク(花磯菊)はキク科キク属の多年草で、イソギクの分布域に重なっています。イソギクについては既に11月11日に記しました。イソギクの頭花は黄色い筒状花が集まっているだけですが、ハナイソギクは周辺部に白い舌状花がついています。つまり、イ…

ソケイの白い花

ソケイ(素馨)はモクセイ科ソケイ属の植物。英名はRoyal jasmine。南アジア原産のモクセイ科の半つる性植物。ソケイが中国から日本に渡来したのは1819(文政2)年。 夏から秋にかけて咲く花は香りが強く、観賞用の鉢植えも流通している。ソケイと言っても…

赤い実:ザクロ

子供の私にはザクロやブドウはとても珍しい果物。そのうちに、絵本を見て、ザクロがシルクロードで運ばれてきたエキゾティックな果物だと知る。実際、ザクロの原産地ペルシャは、現在のイラン、アフガニスタン辺りである。ザクロはイランから地中海沿岸を通…

小さな秋 

夏を越えたホウジャクが秋の陽の中でも元気である。すぐ横にはサンシュユの実がまだついたままである。小さな秋の二つのシーンを集めれば、小春日和の一光景で、季節が過ぎていく。

私の遅まきの関心

私の遅まきの関心:『斐太歴史の里の文化史-鎮守の森の文化財と斐太神社を訪ねて-』(妙高市教育委員会、2014) 妙高市長からこの本をいただき、帰りの新幹線の中で早速読んでみた。私の勝手な関心は妙高市の二つの主要神社、関山神社と斐太神社の関係だっ…

ヒイラギの雌花

ヒイラギ(柊)と聞くと、クリスマスの頃に出回る、ギザギザした葉に赤い実のついた枝を思い浮かべる人がほとんどではないだろうか。この赤い実がつくヒイラギは、正しくはセイヨウヒイラギで、ヒイラギとは別種の植物である。セイヨウヒイラギはモチノキ科…

ジュウガツザクラの花

今年も「ららぽーと豊洲」の傍にある晴海橋公園のジュウガツザクラ(十月桜)が咲いています。エドヒガンとコヒガンザクラを原種として江戸末期に作られた園芸品種です。公園には数本の桜の木が植えられていて、少し寂しげに、でも綺麗に咲いています。ジュ…

葉も実も秋色

どこもかしこも秋一色となってきた。山間部に比べれば、湾岸地域はこれから暫く秋景色が続く。画像は順にナンキンハゼ、ヒメリンゴ、ニシキギ。

オリーブの実

オリーブはモクセイ科の常緑高木。実がオリーブ・オイルの原料や食用になるため、広く栽培されています。湾岸地域でもオリーブの木はよく見かけますが、芝生の中で結構引き立ちます。その理由は葉にあるようで、細長い楕円形の葉は表側が光沢のある深い緑色…

アサガオ:子供の夢

アサガオガラクサ(朝顔柄草)はヒルガオ科の多年生草本。園芸種はアメリカンブルー(画像)。アサガオガラクサはアメリカアサガオより小さく、ソライロアサガオ(空色朝顔)よりずっと小さく、エレガントです。 アサガオガラクサの原産地はアメリカ中南部。…

ツマグロヒョウモン

ツワブキ(石蕗、艶蕗)の花が今あちこちで咲いています。そのツワブキの花はチョウにも魅力的らしく、たくさん集まってきます。たまたま散歩中に見つけたのがツマグロヒョウモン。ツマグロヒョウモンは暖かい地域を好むチョウですが、温暖化のためか、11月…

カリンの落ちない実

カリンの木が近くに数本あり、大きな実を幾つもつけている。カリンのことは既に何度も述べた。5月には実をつけ始めていたので、長い間木についたまま熟成され、誰も採らないためか、11月になっても黄色いまま残っている。何と半年以上実がついたまま。すぐ横…

ハナカイドウ(花海棠)の実

カイドウは中国名「海棠」の音読み。原産地の中国には、唐の玄宗皇帝がこの花を楊貴妃が眠る姿になぞらえたという故事があり、昔から美人の例えに使われてきた。開花は4~5月でサクラの後。花は半八重の薄紅色で、下向きに咲く(画像)。その鮮やかな花姿…

三色スミレ、パンジー、あるいは人面草

19世紀になると、ロマンチックな花だったパンジーは「人の顔」を連想させるようになる。江戸時代末に日本に伝えられたパンジーは「人面草」と呼ばれた。「パンジー」という名前もフランス語の「パンセ」が語源。パンジーの模様を「思案する人」の顔に見立て…

ハマヒサカキの花

ハマヒサカキは湾岸地域でも生垣としてよく見るのだが、花が咲く今の時期は独特の悪臭を放っている。イチョウに雄と雌の木があるのと同じように、常緑小高木のハマヒサカキ(浜姫榊)にも雌と雄の区別がある。当然ながら雄株には雄花が、雌株には雌花が咲く…

センニチコウ(千日紅)の苞

ムラサキツメグサは野草で、センニチコウは園芸種。センニチコウの花のように見える球体の部分は、苞(ほう)と呼ばれる葉の集まり。センニチコウの花は「苞」の隙間にあり、小さな明るい黄色の部分(画像)。一方、ムラサキツメグサは、小さな蝶形の花が球…

シコンノボタンの花たち

「シコンノボタン」と聞くと、「紫紺の牡丹」でもあり、「紫紺野牡丹」でもある。誰もが迷うが、正解は「紫紺野牡丹」。つまり、紫紺色の野牡丹である。「赤の薔薇」なのか「赤野薔薇」なのかに似ているが、多様な赤色をもつバラには、「赤の薔薇」、「赤野…

イソギクの花

湾岸地域によく植えられているのがイソギク(磯菊)。イソギクはキク科キク属の多年草で、正に磯の菊です。日本固有種の野生の菊で、分布域は千葉県犬吠崎から静岡県の御前崎にあり、海岸の崖や岩場などに自生しています。イソギクの栽培は江戸時代から始ま…

赤い実:ハクサンボク

ハクサンボク(白山木)はレンプクソウ科ガマズミ属の常緑小高木。やや大きめの光沢のある葉が冬には紅葉するが、綺麗な紅葉とは言い難い。だが、春の白い小花がたくさん集まった花穂や、秋に鮮赤色に熟す実は十分楽しむことができる。画像の赤い実は食べる…

セイタカアワダチソウの黄色い花

セイタカアワダチソウ(背高泡立草)はキク科アキノキリンソウ属の多年草で、北アメリカ原産の帰化植物(外来種)。ススキなどの在来種と競合。河原や空き地などに群生し、11月頃まで花をつける。アメリカ軍の輸入物資についていた種子が広がり、昭和40年代…

ミモザの花

ミモザはフサアカシアとも呼ばれ、マメ科ネムノキ亜科の常緑高木。ミモザはオジギソウを指す言葉だったが、「ニセアカシア」が日本に伝わったとき、花の形が似ていることから、「ミモザアカシア」や「ミモザ」と呼ばれるようになった。 その後、アカシア属か…