コウテイダリア（皇帝ダリア）は学名の Dahlia imperialisを訳したもの。別名のキダチダリア（木立ダリア）は英語名のTree dahliaを訳したもの。それぞれ植物のサイズ、茎の特徴から命名されていて、命名の仕方の違いを垣間見ることができます。皇帝ダリアは高さ8-10mにもなるダリア属の一つで、メキシコが原産です。
多くのダリアは秋に多く咲くのですが、皇帝ダリアは開花期が特に遅く、11月中、下旬から咲き出します。実際、画像は今咲いている皇帝ダリアで、正に晩秋の花です。
健康優良児の如くに天に向けて伸びた茎は逞しく、多くの花が私の背を優に越えて、空の中に咲いています。皇帝ダリアは竹のような膨れた節のある四角形の茎と、大きな複葉をもち、下向きに咲く花は直径75-150mmで、ラベンダー色または紫がかったピンク色をしています（画像）。ダリア属はメキシコから中米に27種が分布し、茎が木質化する皇帝ダリアはそのなかでも特に茎が太く、草丈が高くなります。
蛇足ながら、キク科ダリア属の普通のダリアもメキシコの高原に自生していた花で、メキシコの国花です。日本には江戸時代末期に渡来し、 昭和期には家庭の庭先を飾る夏の花として普及しました。和名は花の形がボタンに似ているため、「天竺牡丹」。ダリアは夏から秋にかけて開花し、大きな花輪と色鮮やかな花色と咲き方が特徴。今までに作られた品種は3万品種を超えています。
