セイタカアワダチソウの黄色い花

 セイタカアワダチソウ(背高泡立草)はキク科アキノキリンソウ属の多年草で、北アメリカ原産の帰化植物外来種)。ススキなどの在来種と競合。河原や空き地などに群生し、11月頃まで花をつける。アメリカ軍の輸入物資についていた種子が広がり、昭和40年代以降に大繁殖するようになった。

 昭和40年代、アレロパシー効果によってその土地に繁殖していたススキなどの植物を駆逐し、肥料となる成分が多量蓄積する地下約50㎝の深さまで根を伸ばし、そこにある養分を多量に取り込んだ。その結果、セイタカアワダチソウは背が高くなり、大繁殖した。しかし、平成に入り、土壌に肥料成分が蓄えられなくなり、また蓄積されていた肥料成分を大方使ってしまい、自らのアレロパシー効果により、派手な繁殖がめっきり減った。セイタカアワダチソウの勢いが衰えた土地にはススキなどが再び勢力を取り戻している。

 ところで、セイタカ「アワダチソウ」という和名は「泡立草」であり、その由来は背が高く、花が泡立っているように見えることからきている、という説がある。また、乾燥させ、煮出すと、泡が発生するが、その原因は「サポニン」という花に含まれる物質で、泡立作用がある。となると、泡立つのは花かサポニンかということになりそうだが、実は画像の綿毛が泡立つような様子から来ている。この泡立つ姿は花が終わった後に見られる。

*画像のハチはキンケハラナガツチバチ。金色の毛が胸全体と腹部の各節の後縁に生えている。画像は触角が短いメス。キンケハラナガツチバチは個体数が多く、夏から11月頃まで活動している。キンケハラナガツチバチはコガネムシの幼虫に寄生するが、『ファーブル昆虫記』にはそのわかりやすい説明がある。