カリンの木が近くに数本あり、大きな実を幾つもつけている。カリンのことは既に何度も述べた。5月には実をつけ始めていたので、長い間木についたまま熟成され、誰も採らないためか、11月になっても黄色いまま残っている。何と半年以上実がついたまま。すぐ横にあるヒメリンゴの木も同じように赤く熟した実がついたままで、互いにその長命さを競い合っているかのようにみえ、不思議な気持ちになる。
カリンの原産地は中国で、平安時代には既に日本に渡来していたようだ。カリンの実は香りがよく、「カリンポリフェノール」という成分を含み、風邪やぜんそくのせきを止めに使われてきた。果肉は薄い黄色から橙黄色で、とても固く、無数の種が入っている。