花とヤマトシジミ

 ヤマトシジミ(大和小灰蝶、大和蜆蝶)はシジミチョウ科のチョウ。前翅長は9-16mmほどで小型、北海道を除くと、どこでも見られるチョウ。翅の表面はやや光沢のある水色で、裏面には灰色地に黒い斑紋が散りばめられている(画像)。翅の縁にそって二つずつの紋が並ぶ。前翅、後翅ともに翅の中央に小さな「く」の字の形をした模様がある。湾岸地域でもヤマトシジミはよく見られる。

 子供の頃の私にはチョウとガはほぼ同じようなもの。ファーブルのような昆虫少年には大人になってから随分と憧れるのだが、時既に遅しで、チョウの名前を特定するだけでも一苦労。私にはチョウの生活は神秘的で、謎そのもの。「花と蝶」の個々の場合が「互いが互いを進化させる」という共進化(co-evolution)の例なのだと思うと、自然の壮大な進化像が浮かび上がってくる。

*画像の花はオミナエシ、アオツヅラフジ