樹木全体が黄色に見えるのが、中国を原産とするカエデの仲間で、トウカエデ(唐楓)の園芸種。トウカエデは江戸時代(享保9年)に中国から徳川幕府に寄贈され、現在は日本中に幅広く分布。紅葉が美しく、大気汚染に強く、街路樹としてよく見かける。
モミジと同じようにプロペラのような形の実ができる。画像の「ハナチルサト(花散里)」は園芸品種で、新葉は薄ピンクやクリーム色、その後、季節の移ろいと共に葉色が変化していく。最初の画像は4月の始めで、他は昨日のもの。葉が七色に変化するところから「メープルレインボー」という別名がある。秋の紅葉も美しく、紅葉は紅色、あるいは黄色になる。春先にピンク色の新芽をだし、乳白色→黄色→黄緑→緑→赤(紅葉)と変わっていく。
トウカエデはムクロジ科の落葉高木で、樹勢が強く、高さは20mにもなり、樹皮は灰褐色で、縦に剥がれる。ムクジロ科カエデ属の総称がカエデで、その場合は様々な樹木の紅葉を指している場合が多く、英語では「maple」と呼ばれている。
*園芸種でない、普通のトウカエデの若葉は赤みを帯び、葉柄は長さ2〜6cmで、雌雄同株。一つの花序に雄花と両性花が混生するのは画像の花散里も同じ。


