今年も白いリキュウバイの花を見ることができました。リキュウバイはバラ科ヤナギザクラ属の落葉低木で、中国の長江下流域が原産。別名はウメザキウツギ、バイカシモツケ、ウツギモドキ、マルバヤナギザクラと様々です。日本への渡来は意外にも明治末期です。清楚な花が茶人に好まれ、茶庭に使われることが多く、名前も千利休に因んでいます。千利休と直接の関係はありませんが、3月28日の利休忌頃に咲くことから命名されました。今では庭木、公園木として湾岸地域でも見ることができます。
リキュウバイは白い丸みのある5弁の花をつけます(画像参照)。花の基部にへこみがあり、その周囲に雄しべが並びます。葉には葉脈にそって淡緑色の筋があります。
リキュウバイは「梅」と呼ばれていても、ヤナギザクラ属で、梅との関連はほとんどありません。リキュウバイは蕾が膨らむと同時に若葉も開き始め、白い花と若葉のライムグリーンの色合いが爽やかです(画像)。ウメやサクラに比べるとインパクトは弱くても、春の花木として忘れてはならない樹木の一つです。




