北海道を除いた日本全国の海岸砂地に自生するシソ科の常緑低木。ハマゴウは平安時代の『延喜式』、『本草和名』では「浜を這う」という意味で、蔓荊子(はまはふ)、波万波比(はまはひ)などと呼ばれていました。その後、実、葉、樹が精油分を含み、芳香があることがわかり、香や線香が作られます。そこで、浜辺の香りの植物ということから、「ハマゴウ(浜香)」となりました。その開花時期は7~9月で、枝先から伸びた円錐状の花序には、唇型をした青紫色の花が数輪ずつ集まって咲きます。種子は蔓荊子(まんけいし)と呼ばれ、煎じて飲むと、強壮、鎮痛に薬効があります。
9~11月頃に熟す果実はアズキくらいの大きさで、他の部位よりも強い芳香がある。中に含まれる直径5ミリほどの種子が蔓荊子です。


