スズランノキは北米原産のツツジ科の落葉樹。ニシキギ、ニッサ(ニッサボク)と並び、世界三大紅葉樹。夏に咲くスズランのような白い花については既に記したが、今はたくさんの実をつけている。開花は7~8月で、小さな白い花が20センチほどの穂状に垂れ下がって咲く。花の一つ一つは同じツツジ科のアセビに似ているが、開花期の蕾や花穂の雰囲気はリョウブに似ている。
葉は一年を通じて多少赤みを帯び、秋の紅葉期になるとやや紫色を帯びる。日本に自生する紅葉の美しい木は寒冷地を好むが、スズランノキはナンキンハゼやトウカエデと同様、温暖な低地でも鮮やかに色づく。
*スズランノキはかつて北米を原産とするツツジ科ゼノビア属の低木「ゼノビア」を指していて、本種はセイヨウスズランノキと呼ばれていた。