ヒイラギモチの赤い実

 ヒイラギモチはヒイラギとモチノキが一緒になった名前だが、クロガネモチやセイヨウヒイラギと同じモチノキ科。別名はヤバネヒイラギモチ、シナヒイラギ。流通名はチャイニーズホーリー

 セイヨウヒイラギも深緑色の艶のある葉の縁には鋭いトゲがある。淡黄色に咲く花に香りはほとんどなく、赤い実をつける。セイヨウヒイラギは魔力があると信じられていて、クリスマスの飾り付けに用いられる。アメリカではアメリカヒイラギが使われる。

 一方、日本のヒイラギ(柊)はモクセイ科モクセイ属で、やはり神の力が宿る「神聖な木」とされ、邪鬼祓いや魔除けのおまじないに使われてきた。棘のある葉に目を刺されて鬼がおっぱらわれた説話が邪鬼祓いの由来。ヒイラギがモクセイ科であるのに対し、セイヨウヒイラギやヒイラギモチはモチノキ科。

*日本のヒイラギと区別して、セイヨウヒイラギモチ、アメリカヒイラギモチ、シナヒイラギモチと呼ぶことがあるが、その方が分類上もすっきりしている。