ヒナゲシたち

 ナガミヒナゲシ帰化種が道端のあちこちに目立つようになってきました。綺麗な花で、栽培種かと思ったりするのですが、1960年ごろ見つかったヨ-ロッパ原産の帰化種で、瞬く間に全国に広がり、いたるところに咲いています。長実雛罌粟(ヒナゲシ)と書いて、実(み)が長く可愛いケシだとしてと名付けられました。「長実」とは、縦長のさく果を指し、「ヒナゲシに似た、長い実を付ける花」というのが、名前の由来です。それにしても雛罌粟 (ひなげし)は漢字が難しい。

 雛芥子(ひなげし)、虞美人草(ぐびじんそう)、アイスランドポピー、アマポーラ(スペイン語)、オリエンタルポピー、コクリコ(フランス語)と、呼び名も種類も多彩で、飽きません。ナガミヒナゲシの花弁は非常に薄く、つぼみは最初は下向きで、表面に毛が生えていて、咲くときに顔を上げ、二つに割れて花が出てきます。

  アイスランドポピーはケシ科ケシ属の多年草で、シベリアが原産です。「ケシ」のなかでは最も広く栽培されています。ふつうに「ポピー」といえば、この花のことです。高さは30-40センチになり、3月から5月頃まで、鮮やかな色の花を咲かせます。花色は、赤色やオレンジ色、黄色にピンク色、白色と豊富です。和名は「シベリアひなげし」。

*画像はナガミヒナゲシアイスランドポピーですが、「ヒナゲシ」はシャーレーポピーとも呼ばれます。アイスランドポピーと違って、葉の付いた茎を枝分かれさせて花をつけます。アイスランドポピーよりも少し遅れて、5月~6月に見頃を迎えます。夏目漱石の『虞美人草』も、映画「コクリコ坂から」のコクリコもヒナゲシです。

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