イヌリンゴ(犬林檎)はバラ科リンゴ属の落葉高木。別名ヒメリンゴ(姫林檎)。「イヌ」や「ヒメ」となると、イヌワシやヒメウツギのような、同じ仕組みでできた名前が浮かび上がってくる。子供の頃、向かいの家の庭にヒメリンゴの木があり、その木に登り、小さなリンゴをかじったのだが、どんな花が咲いていたかの記憶は不思議とない。かじったリンゴの味は酸っぱく、渋みもあった。今住んでいる近くの学校にこのヒメリンゴの木が10本ほどあり、今が満開で、真っ白な花が咲いている(画像)。
ヒメリンゴは古くから鉢植えや庭植えで親しまれてきたが、園芸品種のため天然の分布はない。4月から6月にかけて咲く花は、蕾と咲き始めは薄いピンク色で、満開時には白くなる。秋になると直径1.5-4cm弱の実ができるが、木から落ちにくく、たわわに実り、色付きも良い。
ジューンベリーはバラ科ザイフリボク属の小木。果樹だが、庭木としても人気がある。春に咲く小さな花と、細めの枝に少しまばらな感じで、バラの小葉によく似た葉をつける。花も実も、そして紅葉も楽しめる。初夏につける実は赤から黒紫に変化する。ザイフリボク属の似たような実をつけるものをまとめてジューンベリーと呼んでいて、果樹として交配改良され、様々な種類がある。
ジューンベリーは北アメリカ原産で、白い5弁の花を房状に咲かせる(画像)。セイヨウザイフリボクというのが正式な名前。6月頃に果実を収穫できることから、ジューンベリーという俗称がついた。