ハナビシソウはケシ科の耐寒性一年草。別名がカリフォルニアポピーで、カリフォルニア州の州花。明治時代に渡来し、家紋の花菱に似ていることから、この名がつきました。ハナビシソウは花が大きく、花色も豊富です。
ケシ科ケシ属には50種ほどの花があり、栽培禁止品種を除き、日本で普通に栽培され、野生化している花は、大きく分けてヒナゲシ、オニゲシ、アイスランドポピーの三種類です。ヒナゲシには帰化種のナガミヒナゲシや栽培種のヒナゲシがありますが、これらのどの花からもアヘンやモルヒネは取れません。
ナガミヒナゲシは「長実雛罌粟」と書き、「実(み)が長く可愛いケシ」という意味。それにしても「雛罌粟 (ひなげし)」は難しい漢字。虞美人草(ぐびじんそう)、アイスランドポピー、アマポーラ(スペイン語)、オリエンタルポピー、コクリコ(フランス語)と、呼び名も種類も実に多彩。
*アイスランドポピーはケシ科ケシ属の多年草で、シベリアが原産。普通に「ポピー」といえば、この花のこと。和名は「シベリアヒナゲシ」。ヒナゲシは「虞美人草」とも呼ばれ、項羽の愛妾虞妃(虞美人)が自殺した時、その血の中から咲いたという伝説がある。