クサカゲロウを見つけたのはアキグミの葉裏だったが、そのアキグミの実が11月の太陽の光を受けて輝き、命の美しさを見せている。クサカゲロウとアキグミの実は命の意味の奥深さを教えてくれているようである。
アキグミは東アジアからヒマラヤにかけての原野に群生する落葉低木。高さは2~3m。葉の裏は白い鱗片が密生し、風にひらめき、白く見える。秋になると、直径が8㎜程の実が熟す。他のグミ類の果実が楕円形なのに対し、アキグミはほぼ球形。グイ(とげ)のある実「グイミ」が転じてグミとなり、さらに「アキグミ」となったようだ。
秋に赤熟する実は甘く、生でも食べることができる。タンニンを多く含むため渋みがあるが、十分に甘さを感じることができる。子供の頃、裏庭にあったグミの実を食べた記憶があるが、それは確かにアキグミの実だった。渋く、甘い味が記憶に残っている。
湾岸地域にはアキグミが意外に多いが、樹の剪定によって秋になっても実が極端に少ないのが最近の特徴である。アキグミから、ナツグミが連想されるが、「夏」と「秋」の違いは花期ではなくて、実の熟す時期の違い。アキグミが10月過ぎに赤く熟すのに対して、ナツグミは6月には赤くなる。



