クスノキ科のクスノキ(樟、楠)は常緑樹で、花の後にできる緑色の実は11月に入ると、黒紫色に熟し出します(画像)。中には種が一粒入っていて、ムクドリやカラスなどの餌となります。樟脳のような香りがあって人には美味しくありませんが、小鳥たちの好物で、種が遠くまで運ばれます。
針葉樹といえば、スギ、マツ、ヒノキですが、常緑の広葉樹はクスノキ、シイ、カシ、落葉の広葉樹はブナ、ナラなどが頭に浮かんできます。東日本の広葉樹の代表は落葉のケヤキで、私の育った家には大きなケヤキの木が二本あり、今頃は紅葉が終わり、たくさんの落ち葉が地面を覆っていました。湾岸地域には常緑の広葉樹クスノキがあちこちにたくさん植えられ、落葉樹のケヤキと共存しています。
「となりのトトロ」で有名になったクスノキは私の好きな大木の一つです。特に、晩秋に黒い実をたくさんつけ、緑の葉でそれらを包み込んだようなクスノキを秋空の中に見上げるのが大好きです。