「…空木」の花たち(2)

 ハコネウツギ(箱根空木)もオオベニウツギと同じスイカズラタニウツギ属の植物で、別名はベニウツギ、ゲンペイウツギ。湾岸地域でもあちこちに植栽されており、よく見かけます。花期は今頃で、花は白からピンク、そして赤へと変わっていきます。そして、これら三色を一つの枝に同時に見ることができます。ゲンペイウツギという名前はこのような色の変化に因みます。

 ハコネウツギの花と同じように色が変わるのがニオイバンマツリ。その色変化は紫から白へ変わり、やはり開花盛期には多色咲きのように見えます。花は咲き始め濃い紫色で、次に薄い紫色、2日ほどで白色になり、ハコネウツギとは逆の変化です。

 名前に「ハコネ」が入っていて、「箱根」と書くことから、ハコネウツギは箱根に自生すると思ってしまいますが、自生はせず、箱根に自生するニシキウツギ(二色空木)と間違えたのではないかと言われています。