ハコネウツギの果実

 ハコネウツギスイカズラ科の落葉樹で、湾岸地域の公園では珍しくない。箱根辺りに多く見られたため、地名から命名されたが、かつて箱根辺りに植栽された種が野生化したと考えられている。

 5月から6月にかけて咲く花は開花中に色素が変化し、白色から順次、薄ピンク、紅色と三段階に移り変わることは既に何度か述べた。これら三色が一つの枝に同時に見ることができる(画像)。その花の後にできる果実が今日の主人公。花のなくなった木を何気なく見ると、細長い束が見える。果実は蒴果(熟すると下部が裂け、種子が散布される実)で、円柱形。冬になると、先が2つに割れ、種子が出る。画像は私がたまたま見た若い果実である。