プラタナスの花(1)

 プラタナス(学名: Platanus)はスズカケノキスズカケノキ属に属する植物の総称。大きな葉で木陰をつくり、昔から街路樹・庭園樹として広く用いられています。トチノキ、ニレ、シナノキと共に「世界四大並木樹種」の一つです。和名はスズカケノキ

 プラタナスは雌雄同株・異花で、雌花序と雄花序は共に変わった形をしています(画像)。また、鈴をぶら下げたような実がなることで、「スズカケノキ(鈴掛木)」の方が有名ですが、一般にスズカケノキと呼んでいるのは、モミジバスズカケノキであることが多いようです。日本には他にアメリスズカケノキスズカケノキがあり、世界では7種類のプラタナスが知られています。

 スズカケノキ(南東ヨーロッパ及び西アジア原産)とアメリスズカケノキ(北米原産)が日本へ来たのは明治時代前半のことです。両者の雑種であるモミジバスズカケノキはイギリスで作られ、上記の二種と同時期に渡来し、新宿御苑で増殖されました。日本で初めてプラタナスが街路樹として使われたのは明治39年のことで、最盛期には都内だけで5万本を超すプラタナスが街路樹に使われました。

雌花序

雄花序