ゲッケイジュの花とカイガラムシ

 ゲッケイジュ(月桂樹)の花言葉は「勝利」や「栄光」。オリンピックの勝者が頭につける草冠でよく知られている。さらに、乾燥した葉は香辛料のローリエとして、煮込み料理などに使われている。

 湾岸地域のゲッケイジュは決して多くはないのだが、あちこちに植えられている。ほとんどのゲッケイジュが虫害にあって、健康ではないという状態で、とても気になってきた。そのため、ゲッケイジュをつぶさに観察することが憚られ、つい遠目で見る場合がほとんどだった。その害虫の一つがルビーロウカイガラムシCeroplastes rubens、別名ルビーロウムシ)で、カタカイガラムシ科のカイガラムシの一種。和名は成虫の背面を包むロウ状物質が赤いことから、宝石のルビーに喩えたもの(画像)。

 ゲッケイジュは雌雄異株で、地中海沿岸が原産の常緑高木。樹高は10m以上になる。雄であれば黄色い花が、雌であれば半ば白い花が咲く。昨日は初めて雌の木と花をカイガラムシつきで見ることができた。日本では雌株が少なく、ほとんどが挿し木でふやされた雄株で、近くにはその雄木の花も咲いていた。

*最初の二枚が雄花、残りの二枚が雌花で、雌花の葉にはルビーロウカイガラムシがついている。

雄花

雄花

雌花とルビーロウカイガラムシ

雌花とルビーロウカイガラムシ